第349話 ガニーの復興支援2

「メオンさん、ご相談があります」

フロ姉に話を聞いた後は冒険者ギルドに来てメオンに相談をする。

「おぉしっかり休めたか?」

「今回の報酬で欲しい物があります」

「魔法カード以外でジェロが欲しいものか。どうした?」

「神殿、孤児院の横の領主様の土地が欲しいのです。あそこにウチの屋敷を作ります」

「何だ、そんなことか。今回の手柄に比べたらその程度。分かった、今回の諸々を相談しに行く必要があった。今から一緒に行こう」


メオンと一緒に領主館に訪れると、ガニー男爵も疲れた顔で面会してくれる。

「これはテルガニ様、この度は誠にありがとうございました」

「いえ、自分を育てて貰った街ですので、少しでもお役に立てたのであれば」

「家名の由来も伺いました」

「勝手に家名の一部にして申し訳ありませんでした」

「いえ、今ではガニーの英雄様です。逆に領主としても光栄です。で、メオンよ、話があるとか。確かに今回の諸々、こちらも話がしたかった」

「は、簡単なところからよろしいでしょうか。冒険者たちへの報酬になります」

「おぉギルドマスター代行として大事なことだな。こんなときのための予備金は少なからずある。王都にも要求してみるし、不足があっても分割でも必ず払っていく」

「ありがとうございます。確実に一番報酬が高いこちらのジェロマン・テルガニに対してですが、神殿、孤児院の横の土地を頂けないでしょうか」

「え?あの放置したまま価値のない広いだけの?」

「はい、育った孤児院の横に屋敷を構えさせて頂きたいのです」

「なるほど。少しでも報酬の足しにして貰えるならば、所有している土地を一括で受け取ってください。また大工達も優先して手配しますぞ」

「いえ、土地の譲渡だけ了承いただけたら、後は街の復興を優先させてください」

「そうですか、ありがとうございます」


それとこちらを、と魔人の装備群をジェロは受け取る。

「あの魔人、まだ何も吐きませんが所持していた物は全て取り上げ、書状の類はいただきましたが、それ以外になります」

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