第348話 ガニーの復興支援
宿屋に戻ると全員が起きてきていて、夕食は皆でとる。
「ジェロマン様、今更ですがガニーの街をありがとうございました。家族も無事でした」
「ウチのも家が焼かれたようですが、命だけは。今は向こうの家族のところに戻らせています」
「俺の親もジェロマン様の回復魔法で治して貰ったみたいです。気づかれていなかったようですが」
「え、それはごめん。もういっぱいいっぱいだったから」
「そりゃそうですよね。ジェロ様の大立ち回り。家臣として誇らしいです」
「恥ずかしいから言わないで……」
「ガニーの英雄様、慣れて貰わないと。明日以降、街が落ち着くほど言われますよ」
「モージャンにでも逃げたい……」
ジェロが大量の兵士を殺したことの落ち込みがあることを推測して、家臣たちも努めて明るく笑うようにしてくれているのがわかる。食事の後は、翌朝までしっかり眠ることになった。ジェロは様々な興奮があってなかなか寝られないがヴァルが
『せめて今夜はしっかり寝て休みなさい』
と≪催眠≫で眠らせてくれる。
翌朝、しっかり疲れを取った皆で街の復興を手分けすることを話す。アルマティが騒動において対人戦も経験したことを踏まえて銅級冒険者へ昇格手続きをすることも含めて、イド、コンスタン、エヴラウル、ジョジョゼと一緒に冒険者ギルドに行って、復興関係の依頼を手伝うことに。レナルマン、リスチーヌ、マドロールはジェロと行動をともにすることになった。
ジェロは考えがあり、再び神殿でフロラリーに会いに行く。
「フロ姉、この隣の敷地、空地って誰の土地はわかる?」
「あら、この前にエムも聞いてきたから調べておいたけれど、領主様よ。この辺り、街のはずれだからどこまでガニーとして塀を整備するか等が未定でこうなっているらしいわよ。どうしたの?」
「ここにウチの屋敷を作ってもいい?」
「領主様の土地なのに?まぁ出来るなら子供達も喜ぶわよ。忙しいと思うけれど、たまに遊んであげてね」
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