第263話 金級冒険者
「これはジェロマン様、ようこそお越しくださいました」
「何か御用があるとか」
「はい、先ほどは王城からの使いなどがあり色々と後回しになってしまったことを、と」
救出した街娘たちの捜索依頼、マミーとゴーストの討伐依頼の達成処理、そして改めてヴァンパイアの死体を提示してのAランク魔物の単独討伐確認による、ジェロの金級冒険者への昇格処理である。
Bランク魔物のレイスに対しての結果を踏まえて、日本刀を預かったイド、レナルマン、そして魔法攻撃のリスチーヌの3人も銀級冒険者に昇格できるという。リスチーヌには後で別途来てもらうことにする。
また、魔人たちが住み着いていた没落貴族の別荘であった屋敷の所有権もジェロの物になったと言われたが、貰っても扱いに困るため売却手続きをすることにした。
ついでにと思い出したジェロは、入手した魔剣と思われる短剣の鑑定を依頼するが、この冒険者ギルドでも≪簡易鑑定≫までしか行えないという。今回に思い知った魔剣の重要性も踏まえて、改めて魔剣の調達をしたいと考えるジェロたちはおすすめの魔剣が買える店をあわせて教えて貰う。
教わった魔剣を扱う武具店は流石ルグミーヌ王国の王都、というだけあってそれなりの品揃えであった。ただ、上位冒険者があまり滞在しないので貴族の見栄のために購入されることが多いと店主が嘆いており、実際に使用するためというと喜んで見せてくれるという。
イドたちが品定めをしている間にジェロは魔人から入手した短剣を鑑定して貰う。
「これは。刃に触れたものに≪催眠≫効果をもたらす魔法がかかっているようですね」
「持ち主に影響はないのですか?」
「はい、あくまでも刃で触れないようにすれば大丈夫です」
『あら、そう考えるとなかなか良い物だったわね』
『あぁ。どうせ強い敵にはあまり効果が無いのだろうけど、何かと便利そうだな』
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