第249話 森の奥の屋敷3
昨夜にもマミーとゴーストを順次減らしていたのだが、やはり屋敷までの間にもそれなりの数が湧いてきた。
「冒険者に負けてられないぞ!王国騎士団の力を披露するのだ!」
騎士爵5人とそれぞれに3人の従士であるので、4人組が5つ、適度に分散して敵にあたっていく。
「流石に騎士団ですね。きっと日頃からの戦闘訓練のたまものなのでしょうね」
従士が一人一人では多くのCランク魔物に対峙し続けるのが難しそうに見えるが、それを互いにカバーするように、必ず多数で1体の敵に当たれるように体の入れ替えを連携して実施している。
「私たちは装備の更新や魔法習得そして戦馬まで増えたことにおごり、昨日まではちょっと力任せでしたので、それぞれの騎馬、そして仲間たちと上手く連携をするよう思い出しましょう」
イドが仲間たちに声をかけて隊列を組みなおす。ジェロが前線に出なくて良いように、取り囲むような形である。
「テルガニ男爵、どうぞ前に進んでください。街道の周りは我々が排除していきます」
屋敷までは街道が伸びており、その真ん中をジェロの集団が突き進み、さらにその周りを騎士団たちが排除するような進み方である。
「ジュリユー騎士爵、感謝します。ではこのまま突撃していきます」
ジェロは敵の接近を気にする必要が無いため、遠慮なく攻撃魔法、怪我をした気配の味方には回復魔法を発動している。敵の数も多いのでヴァルにハポリエルも呼んで貰い、悪魔2人にも攻撃魔法を発動させる。
「流石ジェロ様、我々が覚えた魔法など足下に及ばないですね。でも少しでもお役に立ちますよ」
通常武器は短剣であり騎乗戦闘では貢献しにくいリスチーヌが、習得した≪火炎≫魔法を発動していく。その他の5人ではレナルマンがたまに≪火炎≫を使用する以外は武技も活用して武器を主体に敵を倒していく。騎乗されていないバトルホース2頭は先頭を走り適当な敵に強烈な体当たりで進んでいく。
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