第245話 アンデッド討伐3
なんだかんだと近接武器である日本刀の二刀流の練習に真剣に取り組んだジェロは、今までに無いほど近くに敵を迎えての戦闘であったので、興奮が残っていたようでなかなか寝付けなかった。
『昨夜は頑張っていたからね』
『うーん、困ったな』
『今夜の準備をすれば落ち着くんじゃない?』
『そうだな』
今夜はCランクのマミーやゴースト相手になるので、家臣たちやバトルホースは同格相当になる。油断やミスをしたときには危険もあるため、アンデッドに効果がある聖水の準備をしておく。≪水生成≫で作り出した水に≪浄化≫の魔法をかけて製作するのだが、かなり慣れたポーションを調合するよりもさらにシンプルでありかなりな数の聖水を用意できた。単純作業の繰り返しにより興奮もおさまり、眠気も来たためそのまま眠りにつく。
起きた後には聖水を皆に配り明るいうちに色々と用事をした後、昨日と同じように騎乗して森に進む。ただ、ギルドで言われたように昨夜よりも奥にまで進んでおく。
「ま、腐敗したグールよりも乾燥していて包帯がまかれたマミーの方が臭くなくて良いよな」
「Cランクだから油断してはダメですよ」
「いざとなれば聖水もありますし、仲間の数も多いので大丈夫ですよ」
ジェロも日本刀の二刀流の訓練を止めて≪浄化≫や火魔法に専念し、家臣たちもバトルホースと連携しながら得意な武器を使用することで、辺りが明るくなるまでマミーやゴースト討伐をすることができた。少々の怪我はリスチーヌの初級回復魔法≪治癒≫の練習台になって貰い、少し大きめの怪我だけジェロの≪回復≫を使うことにした。
マミーでは死体を見ても家族・知人かも判別がつかないこともあり、マミーとゴーストの討伐記録である魔石だけ回収して帰る準備をしていたところで、ヴァルから声がかかる。
『ちょっと待って』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます