第226話 使節団の顔合わせ
ルグミーヌ王国へ向かう使節団が王城にて集合する。
ジェロはレナルマンだけを伴い貴賓室に移動する。他のメンバは馬車の近くで待機する。周りの馬車や人員の一部は、同じ使節団の一員と思われる。
貴賓室で待って居ると、官僚を伴った王国魔術師団長ジルベール・ラロシェルが、今回のメンバであると顔合わせ済みのクロヴォン・タルブ、クシミニク、バスチューとともに現れる。クロヴォンからはあまり良い表情をされていないことに気づいたが素知らぬ顔でそれぞれに対して挨拶をすませる。
続いて、明らかに貴族だと思われる豪華な衣装の2人が、体格の良い鎧姿の1人を伴って入室して来て、ジルベールに挨拶をする。
「これはこれは、ジルベール・ラロシェル団長。自らお見送りとは恐れ入ります」
「いえいえ、バルナタン・ムラン伯爵、ギャスタン・カルカイム子爵。魔術師団員たちをどうぞよろしくお願いいたします」「また、マリユーグ・ジュリユー騎士爵。この度は護衛隊長とのこと。こちらの魔術師団員3人をよろしくお願いします」
「コンヴィル王国の皆様はお揃いかと存じます。ラーフェン王国のモーネ王女殿下、ヒルデリン王子殿下がいらっしゃいます」
と官僚の声掛けがあり、全員が席から立ちお辞儀をして王女達を迎える。
王女達が入室してすぐに
「どうか皆さま、楽になさりお座りください」
とモーネ王女の声がするので、周りが動き出したのに合わせてジェロも着席する。
改めて王女達の方を見た際に、ヒルデリン王子がジェロの顔を見てにこやかに笑ってくれたことに喜びつつ、モーネ王女を含めた王族の後ろに立って控えていた女性たちを見て驚く。王都まで一緒に来たあと、もう二度と会うことも無いと思っていたモージャン子爵家の令嬢ユゲット・バンジルとそのお付きの女騎士ジャクロエであった。
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