第188話 登城
「ジェロマンさん、起きていますよね?城からの使いです!」
宿屋で朝のトレーニングをして朝食を食べて部屋に戻ったすぐに宿屋の者が呼びに来る。
「え?だって昨日の今日よね?」
「まず冒険者ギルドに寄ってくださいとの伝言です。同行は二人までと言われています」
「イドさん、レナルマンさん、お二人にお願いしていいでしょうか?」
「もちろんですよ、ジェロさん」
「お任せください」
直ぐ近くの冒険者ギルドに行くと、ザールが登城にふさわしい仕立ての良い馬車まで用意して待ち構えていた。
「昨日あれからすぐに報告をあげたから緊急性を理解したのか、早速の王城からの呼び出しだな」
「ちゃんと冒険者ギルドの手柄になりましたかね」
「まぁそういうな、レナルマン。今日も一緒に行ってフォローしてやるから」
「だそうですよ、ジェロさん」
「ありがとうございます。皆様、どうぞよろしくお願いいたします」
「お前たちもこれからは登城できるぐらいの正装を一着は用意しておけよ」
ザールの言葉に、とりあえず≪洗浄≫魔法だけ全員に発動しておく。
王城に到着し待合室で待機していると、モージャン子爵邸から揃ってきたのか、ドレスなど正装のラーフェン王国モーネ王女、ヒルデリン第2王子、そして子爵令嬢のユゲット・バンジル、そのお付きの女騎士ジャクロエの4人が入ってくる。
「ジェロさん、早速お会いしましたね」
ユゲットがびっくりするほどの笑顔で話しかけてくる。
『ほらほら』
『今は余裕が無いからからかわないで……』
「ジェロさん、魔人のこと、私は良く分かっていませんが、ラーフェン王国への援軍を判断いただくための材料になるとは思っております。どうかご助力をお願いします」
「モーネ王女殿下、頭をお上げください。私が知ることは既にこちらのザール騎士爵から報告頂いておりますので」
「それは重ね重ねありがとうございます」
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