第73話 オークダンジョン
「よし、全員無事に帰って来ているな。各班、地図役を中心に代表者はこちらに報告に来るように。その他のものから食事を含めて休憩に入れ」
メオンの指示の元、ジェロを中心に地図をつなぎ合わせていく。各班ともにオークとは遭遇しても扉も宝箱も無かったと報告して来る。さらにジェロも感じていたが、だんだん先にいくにつれて階段は無いまま下り坂で地下深くになっている感覚があった。
「やはり同じ道を複数の班が通っている無駄はいくつかあったな」
「ま、それは仕方ないですね。それ覚悟のやり方でしたので。ただ、明日はこの地図の複製を配ることで、各班の再開地点を決められるので、少しはマシになるでしょう」
「そうだな。最深部がどれだけ奥まであるのか不明なので、明日もまずは日帰りの範囲と決めるとするか。昼にいったんここで集まることにして、地上に戻る時間のロスは避けつつ、地図の統合をしよう」
地図で、それなりに大きめの部屋のような場所、ある程度はどの経路を選んだ場合でも真ん中あたりになるような場所である。
「あと、これだけオークに遭遇すると、人気の豚肉確保のため死体を解体して重要部を運搬しようと皆がするのと、放置するにも戦闘の邪魔になるので、後ろから回収専門部隊も巡らせよう。モージャンの冒険者ギルドから人手と台車を借用してこよう」
「オークの死体に各班のマークを切り込みさせておけば、後から揉めることも無いでしょうね」
多くのオークに遭遇するもののこちらの人数もしっかり居たので治療対象は無で今日のところは済んで助かっていた。しかし各自、武器の手入れはしっかり必要なほど多くの戦闘が発生していた。
流石にこの集団に夜襲する魔物は居ないと油断していたのだが、地上の様子が分からないダンジョンから次々とオークが湧いてきてその都度戦闘になり、戦うのはその時間帯の見張り当番だけで良かったが、その音で目が覚めるため、皆は何となく睡眠不足になってしまっていた。
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