第66話 手抜き殲滅
「この3日間もお疲れだった。いったんの様子見は終わった。他の街からの支援者とも情報交換を行い作戦を練るため、明日からはまた日帰りで近場だけの殲滅を行う。今日は宿でゆっくり休んで欲しい」
「大将、それは手抜きってことかい?」
「そうは言っていない。街道への影響は無いようにはするだけの、省力化だ。その次に向けた力配分だ。分かるな」
「はいはい、分かったよ。皆、手抜きじゃ無いからな!」
「おぉ!次に向けた力配分だな!」
「お前本当にわかっているのか?」
「良いじゃねぇか」
バスチャンだけでなくメオンもなかなか上手いこと冒険者との関係を構築しているようである。
ザールから、各街の指揮者が揃うことができるのは3日後との連絡が来たため、明日から3日は街道付近だけの省力殲滅になる。10人ずつは交代で街に留まり、残り20人で退治に向かう。
メオンからジェロは初日は留守番側として指示され、それまでの退治記録などの整理、少ないながらの戦利品の鑑定、売却などを任された。
合間で休憩もしていい業務量ということから、先日オークから助けて名刺メダルを貰ったアナトマ商会にも行ってみる。
『かわいい娘さんに会うため?』
『いや、ちょっと情報収集にね』
先日納品した商会や、ガニーの街のヤンクイユ商会ほど大きくは無いがそれなりに立派な店舗の商会が目的の場所であった。
不安になり、入り口で店員にメダルを見せて確認する。
「こちらのアナトマさんでよろしいでしょうか?」
「これは。はい、少々お待ちくださいませ」
しばらくすると先日の商人アナトマが走るように出てくる。
「ジェロ様、ようこそお越しくださいました!」
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