第64話 街道野営地3
2泊目を終えた後、残る方向へ冒険者達を送り出したが、昼頃に10人ほどが帰って来た。異常を発見したら無理せずに戻るように指示していたからである。
「すぐ近くにゴブリン村が出来ていた。先日この半日範囲は殲滅したはずなのに」
「だからですか、昨日に野営地に襲撃が来た理由は」
戻って来た班が発見したゴブリン村を残したままであると、他の班にも危険があり得るのと、街道の安全も確保できない。しかし野営地の防衛も引き続き必要と思われるため、戻って来た冒険者10人とジェロだけがゴブリン村の殲滅に向かうことになった。
前回のゴブリン村の殲滅の時と同様に道中のゴブリンとの遭遇が継続して起きることに違和感を覚える。午前で報告した冒険者の言うように3日前にそれなりに狩り尽くしたはずの範囲のはずなのに、と。
このゴブリン村も入り口が2つのため、前よりこちらの人数は少ないものの、二手に分かれて攻め入る。今回はゴブリンシャーマンが居ないようで、弓矢の攻撃も無いまま無事に村の中央部で二手が合流し、殲滅に成功する。結果18匹の魔石や少しマシな装備品を回収した後は村を燃やし尽くしてから野営地に帰還する。
朝から遠くに足をのばしていた20人ほども夕方には無事に野営地に帰って来て、報告を行う。
「そうか、ゴブリン村の発見は2つだが、途中でのゴブリンの遭遇率が高いか……」
「今日は予定通り宿屋で疲れを取るために街に帰る」
メオンは帰還者達の軽傷治療が完了したことを確認すると、街への帰還を号令する。
冒険者達も殲滅したはずの端からゴブリンが復活している気配を感じ、空気が沈んだままモージャンの街に戻る。
「バスチャン、皆を宿屋に連れ帰り、少しお酒も振る舞っておいてくれ。ジェロは俺と一緒にここのギルドへ報告だ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます