変な感覚
「葵、大丈夫?」
「うん、何か…。自分の実家なのに疲れちゃった」
「それ、何かわかるよ!葵の実家に何度も来てるのに疲れたから…」
「3ヶ月寝てたから仕方ないよね!違和感みたいなのがあるの」
「そうだろうな」
千秋は、疲れた顔をしながら家に連れて帰ってくれた。
「ただいまー」
小さいながらも、素敵な戸建て!ここを選んで本当によかった。
「千秋」
「何?」
「赤ちゃん、欲しかったよね?」
玄関で靴を脱ぎながら、千秋に話す。
「いらないよ!俺は…」
「嘘よ!千秋」
「葵が目覚めない間に俺もかわったんだよ!前とは、違うよ!俺は、葵と二人で生きて行きたいんだ!だから、赤ちゃんはいなくても充分だよ」
「千秋」
私は、靴を脱ぎ終って千秋に抱きついた。
「葵、二人で幸せになろうな!」
「千秋、そうしたい」
私は、千秋にしがみついた。千秋も私をギュッーっと抱き締めてくれる。
「中入ろうか?」
「うん、ごめんね」
「ううん」
私と千秋は、リビングに入る。変な感覚が広がっていく。でも、幸せにやっとなれる気がしていた。
「葵、大丈夫?」
「何か、久しぶりだから違和感がある」
「そうかもな!俺も同じだよ」
「千秋は、いつから仕事なの?」
「明後日からだよ」
「ごめんね!私のせいで」
「そんな事言わなくていいよ!俺が、休みたかったから休んだんだよ」
「千秋が、クビになったらって思ったら心配」
「大丈夫だよ!ならないから…」
そう言って、千秋は私をギューっと抱き締めてくれる。
「千秋、愛してる」
「俺もだよ!葵」
千秋は、私の頬を撫でてキスをしてくる。
「優しいのが好きでしょ?」
「久しぶりだから、無茶苦茶にしたい」
「千秋の変態」
「嫌か?」
「ううん、いいよ」
私は、立ち上がって千秋を寝室に連れて行く。千秋は、私を激しく抱いた。
「珍しいね!千秋が、こんな風にするの」
「葵が綺麗だから…。それに、二人だから」
「二人って、ずっとじゃない」
「入院してただろ?」
「確かに、病院では出来ないものね」
「そうだよ」
千秋は、私を抱き締めてくれる。
「俺、二人で生きて行きたい」
「千秋、いいの?」
「うん。赤ちゃんは、いらないよ!二人で、幸せに暮らそう」
「ごめんね!赤ちゃん産めなくて」
「いいんだ!気にする必要はないよ」
千秋は、私の目から流れる涙を拭ってくれる。私は、千秋と一緒に生きていきたい。二人で生きていきたい。
「千秋、愛してる」
「葵、愛してるよ」
千秋は、優しいキスをしてくれる。懐かしくて、優しいキス…。出会った時と同じように優しいキス…。
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