第46話 七の世界

七は歩いていく。

嫌いな言葉がある。

繋がりとか勇気とか信じるとか

全部嫌いな言葉だ。

「…」

言葉ではいくらでも言える。

拳を作るとギュウと強く握る。

爪を突き刺すように手の平に食い込んで血が流れる。

「血…」

戦ってるようで戦えてない。

結局は光を頼ってただけ。

力に頼ってただけ。

そんなの…………戦えてない。

代償なんて、まだ払い足りてない。

ガチッと上から思いきり歯を噛む。

「勝ててない…力が守ってくれただけ…そんなの…勝てたって言えない」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る