第225話 妹はツラいよ !

【由利凛side】


 まったく、お兄ちゃんは世話が焼けるのじゃ !

 妾としては 蝶子ちゃんか蛍先生、どちらでも良いのだけど、明日菜女神アテナちゃんや英里香女神エリスちゃんが嫌がっていることも有って発破をかけたんだけど、これでも消極的なら、もう知らないのじゃ。


「助かったわ、由利凛。 そして天音お姉さまも。

 あのままいけば、高校卒業後には本当に放浪の旅に出て永遠の放浪者に成り『フーテンの嵐くん』に成っていたかも知れないからね 」


 英里香ちゃんが、ホッとしたように感謝していた。

 不和と争いの女神エリスとしては、同じゼウス様とヘラ様から生まれた兄妹だから心配していたのだと思うのじゃ。


「あら、わたしだって今世では仲の良い兄妹なのですから心配していましたよ。

 昔のこと女神時代の聖戦は、ともかく 今はケンカらしいケンカもしていないでしょう 」


 ニッコリ笑い明日菜ちゃん女神アテナだけど、お母ちゃん由利子との鍛練の時にやる組手では、嵐お兄ちゃんを よくボコボコにしているのを見ている妾たちからすると、嵐お兄ちゃん軍神アレスが一番弱いのは身内だけの秘密なのじゃ。

 ヘパイストスお兄ちゃんにもパラスちゃんにも力負けして、英里香女神エリスには技で攻撃を流されて、カウンターをもらっている。

 邪神ユリリン恵利凛女神エリリンは身体が小さな為に、ハンデとして2対1で 大江戸兄妹と組手をするのだけど、妾たち双子の連携攻撃には、皆がてこずるのじゃ。


 最近は、蝶子ちゃんアフロディーテやジャンヌも鍛練に交じるけど、二人共 直接戦闘は苦手らしく、特に蝶子ちゃんは巧お兄ちゃんや明日菜ちゃんを恐れているように見えるのじゃ。


弟くん。 何事も経験だから、今から職業体験に行きましょう 」


 天音お姉ちゃんは、嵐お兄ちゃんに『有無』を言わさずに連れて行ってしまった。

 天音お姉ちゃんは、巧お兄ちゃんに対しては『弟くん』とは言わずに『巧くん』と言っているあたり、嵐お兄ちゃんをとを投影しているのかも知れないのじゃ。


「たっ 助けてくれぇ~、弟妹たちよぉ~ 」


 嵐お兄ちゃんは 妾たちに助けを求めているけど、皆は涙を飲んで見送ったのじゃ。


「悲しいけど、姉に逆らえる弟は居ない。

 許せ、嵐 」


「相手が悪すぎるわ。 許してね、嵐お兄様」


「わたし達も自分の身が一番可愛いの、嵐お兄様」


おたっしゃでぇ~御達者でぇ~!」


 巧、明日菜、英里香、パラスの四人は、組手で一度も勝てなかった天音お姉ちゃん天照皇大神に逆らえる訳が無かったのじゃ。


※作者より


短めでスミマセン🙇

次回は、頑張るのでお許しください。

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