第213話 吸血鬼、ヴァンピール ③
【嵐side】
蝶子がスーツケースを持ってきた。
こける達を呼ぶように言われたから素直に奴らを呼んだら、驚くようなことを話し始めた。
「
他にも妖怪が居て、
お化けや死人、ゾンビのような存在が居るんだから居てもおかしくは無いんだが……
俺達、神々が居るのに否定するのもおかしな話だしな。
こけるがスーツケースを開けると、大量の札束が入っていた。
「蝶子さん、その猫魈は吸血鬼にお金を届けるように言ったんだね。
そして吸血鬼が居る場所まで案内してくれる約束までしてくるなんて、凄いじゃないか !
嵐には勿体無いくらい優秀な彼女だな ! 」
こけるのアホが盛大に勘違いしているが、
「おい、こける。 金を警察に届けなくても良いのか ?
別に良い子ぶるつもりは無いが、犯罪者の金とは云え、素直に吸血鬼に渡すのも どうかと思うんだが 」
他の妹たちは吸血鬼に渡すことを否定するつもりは無いようだった。
「本当なら警察に届けるべきことだが、警察の中にも政府の中にも少数だが
だったら、猫魈の言う通りに吸血鬼に渡した方が良いだろう 」
「
明日菜が真剣に聞いてきた。
正義感の強い女神としては許せないのだろう。
「正確には
金を渡したら、協力者が何割かを抜いて北の大国に渡るだろうな。
北の大国と
「ああ、奴か。 やたらと北の大国を庇っている、宇宙真理党の
他にも黒い噂が沢山あるのに、何故か逮捕されないんだよな。
他にも元総理の
蝶子が続けて話し始めた。
「それでね、人間側の代表として、陰陽師のこける君に一緒に来てもらいたいの。
既に吸血鬼側には避難先の旅館の看板猫の
ホストクラブと聞いて妹たちは急にソワソワし始めた。
「ホストクラブって、前から興味有ったのよね。
未成年のクセに鬼岩城のホストに入れ込んでいる生徒が居ると噂で聞いたことがあるわ 」
「それなら知っているのじゃ !
ウチの学園の高等部三年生の
二人とも
よく知っているよな、由利凛の奴。
「ねえ、ねえ、由利凛。 他には、どういうホストが居るの ? 」
明日菜が興味深々と言った感じで聞いている。
お兄ちゃん、妹たちがホストにハマるんじゃないかと心配なんだがな。
「鬼岩城のナンバーワンホストのオラオラ系ホストの
由利凛の話しを聞いていた こけるの顔色が悪い。
急に汗を大量に流し始めている。
「おい、こける ! 体調が悪いなら家で薬でも飲んで寝てた方が良いぞ。
単なる受け渡しなら、俺達だけで充分だからな 」
俺が心配して言っているのに、こけるがブツブツ言っている。
「ふっ 不幸だ、何で俺ばかり貧乏くじを引いているんだ !
慢心党の事業仕分けで予算が削られた結果、封印された妖怪や鬼が世の中に解き放たれた話は聞いていたが、よりにもよって此処に集まっているだなんて 」
鬼 ? 節分の鬼のことかな ?
たかだか鬼を恐れているなんて……
あんな奴ら、俺の新必殺技・
その後、妹たちはウキウキショッピング気分で、こけるは嫌そうに、蝶子は勝手に俺の腕に
※作者より
多忙の為に次の更新は、6月1日を予定しています。
申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします 🙇
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