第142話 三学期 ④
【嵐side】
朝の
凪やマーズまで参加している以上、サボる訳にはいかないよな !
ハーフマラソンに参加するのを決めたらしく、張り切っているが、頑張り過ぎないか心配だ。
正直、自分の練習より二人が無理しないか注意する方が大変だ。
動機は少し不純だが、女の
ふふふ。 軍神アレスらしく無いが人間、嵐に成ってからの毎日は楽しくて仕方ない。
ズルッ
ジャージのズボンがずり落ちそうに成ったので急いで押さえて持ち上げた。
ゴムでも切れたかと思ったら、後ろから由利凛が俺のズボンをずり落とそうとしていた。
「チッ、気付かれてしまったのじゃ !
上の空だったから成功すると思ったのに残念じゃ ! 」
「オイ、由利凛 ! 俺に何の恨みがあって、こんな事をやるんだよ !? 」
「ムカつく薄笑いをした、お兄ちゃんが悪いのじゃ !
余裕ブッコイているから正気に戻そうとした妾は、悪く無いのじゃ ! 」
……本当にコイツは、しょうもない悪戯ばかりしやがって !
一緒にランニングをしているのに余裕なのは、小さい頃からの積み重ねか、凪やマーズがヘタっているのに無駄に元気な奴だよな !
♟♞♝♜♛♚
ランニングから帰ると身体をほぐす為に
マラソン大会前に調子を整える為に、今日はここまでに成った。
テルの奴もキツいはずだが、明日菜や英里香に良い処を見せる為に痩せ我慢をして平然としているが……
今回は、駄龍こと龍騎も参加している。
理由は、……
「遅かったネ、青龍 !
だいぶ、鈍っているんじゃ無いの ! 」
カメ型ペットロボットが龍騎に文句を言いながら近付いて来た。
そう、玄武の救出に成功したのだ。
明日菜と英里香、ベルの発案で玄武のデータを龍騎のゲーム
さまざまな理由で生物を飼えない人の為に大江戸グループで、犬、猫、ウサギなどが開発され人気を誇っている。
カメ型ロボットは無かったが、特別注文として創られたペットロボットだ。
ユーザーの好みは、いろいろあるが カメを注文する客は、龍騎たちくらいだろう。
後は『
既に、誰に転生しているか判明しているが、そのまま覚醒させずに普通の人間として生きて貰おうと他の四神と俺達、元・神々が相談して決めた。
四神の役目は、日本神話の最高神を守護するのが仕事だが、必用無いだろう。
純粋な強さなら由利子オバチャンに近いのに、鍛練をサボるのは当たり前、学校さえもサボって引き籠もろうとするから、由利子オバチャンも頭を悩まされている。
♟♞♝♜♛♚
明日菜たちが戻って来た。
星華や秋穂たちもハーフマラソンに出るのを決めた為な明日菜や英里香が付き合っているのだ。
二人共、男には厳しいが女友達には優しいよな。
パラスの場合は、明日菜に付き合っているだけで、何も考えていない事が透けてみえる。
「たっ 助けてぇー ! 」
「ちょっとだけ、ちょっとだけだから、頼むよ ! 」
巧がドライバーや工具を抱えて玄武を追いかけていた。
まったく、
龍騎の奴は、ニヤニヤしながら見ている。
やっぱり、
「おおー、よしよし、なんなら俺の処に来るか ? 」
四神の玄武を
駄目で、もともとだし 普段、突っ掛かって来る龍騎に嫌がらせするのも悪く無いだろう。
玄武にだけ判るように、
「えっ、本当に !? う~ん、………… ハッ、分かったよ !
これから、ボク、四神の玄武は軍神アレスに味方することにするよ ! 」
「なっ、なんだってぇー ! 」
「クワァー ! コケェーコッコッ ! 」
龍騎と
大丈夫だろうか、
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