あなたの好きは何ですか?
ライカ
プロローグ 旅立ち
『貴方の好きは何ですか?、見つけにいきましょう』
ヘンテコな機械を外し、昨日初めて会って話した同じ誕生日のみんなと目の前の白服を着た大人に言われた。
『親御さんのところに行きましたら、早速説明された通りに宇宙船に乗って世界を見るのです』
そう、白服の大人はつづけた。
話終わると同時に僕の視界が一瞬明るくなる。
目を開けると家にいた。
『おかえり、ルイ。神星ガルガディアはどうだった?二日間寂しかったでしょ、みんなでご飯食べよね』
ルナお母さんが家のテーブルに着くように言った。
『おーい!ルイ!お前の宇宙船が来たぞ!』
玄関からルトお父さんの声がした。
『あら、もう来ちゃたのね。寂しくなるわ……あ!食事ができたわ』
ルナお母さんが三人分の食事を持ってくる。
使い捨ての紙で作られた企画化された食事。
『おお、母さんの方のか。ルイ……これからはお前の分しか食事はもらえないけど、頑張るんだぞ。まだ大人のなりたてだからみんな良くしてくれるから頑張れ』
ルトお父さんが最後の家族の晩餐で激励を送ってくれる。
『はい、これ、ルイが好きだったやつよ。頑張ってね』
食事も終わり玄関の扉を開ける前にルナお母さんが僕が子供の頃から使っていたバックを渡してくれる。
『寂しくなったら帰ってきていいぞ。時間はまだたくさんある。それと人に優しくな。スコアが悪くなると何もできなくなる。気をつけろよ』
(ガチャ)
扉を開ける。
『わあー』
初めて観る自分の宇宙船を見て驚き、感嘆してしまった。父と母のとは違う新品で汚れ一つない宇宙船だった。
『じゃあな』
『さようなら』
父と母が宇宙船に乗る僕を見送った。
『うん!必ず見つけるよ!父さんと母さんみたいに。頑張るね』
僕を見送る彼らに答えながら宇宙船の扉を閉めた。
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