第13話 スポーツクラブのほうが、まだ出会いがあったわ

昭和の時代 お茶と華 花嫁修業の面もあったが、結構 男も茶は習いに行っていた

剣道とか弓道とか道をやってると、何かの席で「茶をどうぞ」があるので

剣道だと4段位=真剣で型やるレベルになると、せめて飲めるようにはと茶を習う

すると、茶席に飾る華を見るくらいは出来ないと、となり華のお稽古も見学

そうこうしてると、先生からお見合いの話が、どうですかとなっていく


そりゃそうだ、女性が多数に少数の男 元女子大で共学1年目状態

先生からのお見合いの話でないと、勝手に口説いてはいけない仕来りだったしな


身元が確かでないと、入門すらできなのでお互いハズレは無し

茶華のお稽古は お見合いの 出会いの場 を提供もしていた

そう言うサービスでもあったので月謝以外があっても許されていたと思う


俺も昭和の時代に、女の娘目当てで、お茶のお稽古に通った

先生が、仲人大好きで留袖を着たいからとの巫山戯た理由で 月謝激安でお稽古

出会い目的で若い男女がお稽古に来ていた というか先生が集めていた

俺は誰からもお誘いがなく寂しくて泣いて、転職してお稽古から離脱した

スポーツクラブのほうが、まだ出会いがあったわ


挙げ句のコメントは「鷹さんに茶を習いたい 先生はその娘で」と続く

完全に茶ではなく、弟橘姫が目当て 放置決定でログアウトする


「弟橘姫 大人気だな 流石に可愛いだけはある」納得して


「ベトコンへ行きましょう 男女二人でベトコン 閨を共にする宣言です

 泰山も憑いてきなさい」


弟橘姫に肩に手を置かれ、ふっと重力が消える

次に見たのは 中京 大牧店 靴も吐いてない と思ったら

「これで」と玄関に放置してあったギョサンを出してくる泰山


「姫さん 履物位は準備させてね」


「申し訳ないです」会話しながら中京に入っていく

並んで席に座り、ベトコンとビールと餃子を二人前ずつ注文する


「泰山は食えないんだよな 気の毒だ」


「そこは気にするのに転移は気にしないのはどうしてです」


「天目様も兵庫から一瞬出来て 一瞬で帰っていった 重力すら変える睨み合い

 物理法則を無視しまくりだ 空間距離の無視だろ 気にしたら負けだ」


「はぁ」と溜息を付く対面の席に座っているが俺達以外からは見えない泰山様

ビールとベトコンと餃子が配膳されると、

結構な年寄りの人が「店の者だが写真を取っていいか」訊いてくる

「弟橘姫 いいか」と訊くと 「NP」と答えが帰ってる

俺はちょっとなので狐の半面で写ることにする


「ついでに俺もインスタに上げたいから 俺のスマホでも」と何枚か写真をとる


伸びると不味いので食いながら、先日は駐車場を一晩借りてとか無駄話をしてると


「こんな若くて可愛女の娘を連れてのベトコン めったに居ないぞ」老人


「40年位前にもやったぞ この店で あの時は俺も若かったが15の娘だった」


「それ覚えてる まだ若い女性がベトコンを食べる前の時代だった

 物凄く若い娘を連れて20そこそこのパンチパーマ お客さんでしたか」

どうもオーナーの様でえらく感激してくれて、対面の椅子に座る


ゲソ唐揚やらの摘みと生中三杯が出てきて三人で呑み食う


「二人の写真 大牧店のブログで使ってよいか」と改めて訊かれ


「どうせ、インスタに上げる いいぞ」と答える


住所もこないだの、アオリ事件のでそこそこバレてる 狐の半面をしてるな

お茶業界の反発は「この娘並みの先生を用意してから言ってね」で蹴飛ばすと決めた


会計の段でえらく安い

「何か間違ってないか」と訊くと 


「40年前の20の時はパンチパーマで15の娘を連れて来店 

 40年の時を経てスキンヘッドになっても10代を引き連れてのベトコン親父

 しかもベトコン親父は紋付きの色留袖の着流しに、連れの女の娘が小紋の夏着物」

煽り文句バリバリでブログに載せるから ベトコン のみの値段で とのオーナー


「弟橘姫って10代だっけ」と訊くと


「18の設定です」それより若い見た目


「それって日本国の法律でビールが呑めない 昔の14で とかとは違う」


「では 20 の設定で」かなり無理がある


「大丈夫 彼女が呑んでるシーンは上げない」とオーナー 


皆で、そう店員も含めて 弟橘姫がビールを呑んでいる描写がないか確認して

写真はビールが写って無いやつのみOKと区別していく

店に迷惑を掛けない 皆で握り 店を出る

見送ってくれるオーナー 仕方なく先日のホテルの方面に向かい歩く

闇に消えた所で、弟橘姫が肩に手をおき転移してリビングに戻る


ヨッパなんで、インスタに弟橘姫と二人で並んでベトコンを

食ってる写真を上げて「ベトコンを食う仲だ 中京の大牧店のブログにも上がる」

煽って投げる


ミケに水とカリカリをあげて、二人でシャワーを浴びて逝かせて貰って

二人でエアコンの効いた寝室で寝てしまう

泰山様は放置され祠に帰っていく


翌朝 弟橘姫がダンボールに入っている 男長着と女長着をしげしげと見ている


「なぜ畳まないのですか」と訊かれ


「たたむのが面倒くさい なので男物は化繊で皺にならないもの

 女物は10枚1000円とかの安物 三回着てシワになったら捨てる」


「女装をされると」


「女装と言うより、一回長着を着たら楽ちんだったから長着に

 男物の夏着物って誂えるしかないが、女物なら奥に激安である

 袷でも、ピンク以外なら男が着ても身幅が少し足りないが、素人には判らん

 呉服屋の親父ですら、仕立て直したのか、と訊いてきたが 女物のまんまだ

 女物の身丈150なら対丈で着流しで着れて、10枚1000円に送料1000円だ

 

 こっちのダンボールなんか13枚で1001円送料込み 着物は1円だw

 後な、俺が紺の紬とかだと 仏門候でな 和尚様 と言われて大変だった

 お経を上げるハメになったこともある >と頭を撫でる

 カンペもバックに常備してるが 般若心経 くらいは暗唱できる様になった

 だから龍とかの男物でサイズが合えば競りに行く」

 

弟橘姫 和尚にお経で爆笑


「それで! あの人の女装について詳しく訊かれたと」


「そうだよ この程度の女物で拒否反応されるなら ウズメに行ってた」


「ウズメさんのほうが拒否反応がキツイかと」


「そのエビデンスは」


「なぜ?」


「そんなん ウズメさんは余裕の神代 何でもありの女

 趣味の女装です でも通る」

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本文の鷹さんが通ったお稽古、そう言う先生もいました

20そこそこで、キチンとお点前が出来る女性 それは綺麗で

顔の作りじゃないよ 所作 姿勢 表情 

お世話おばさんが先生 頑張ればいい男とのお見合い の時代でしたし

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