④
「ゴホッ、ゴホッ」
身体が熱い。苦しい、息が出来ない。
「ガハッ……ゴホッ!ゴホッ!」
この症状は間違いない——あの『毒』だ。
私にとって猛毒となる物質を、体内に入れてしまったのだ。でも、何故?この別荘にあの『毒』は無いはず。
「ゴホッ……ガハッ……」
まずい、今は一刻も早くアレが必要だ。私はベッド近くにある棚の引き出しを開けた。——無い。アレが無い!
私は間違いなく、アレを引き出しの中に入れた。なのにアレが無くなっている。
代わりに入っていたのは一枚の紙切れだった。その紙を見て、私は絶望する。
酷い。なんて事を!
「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ!」
意識が朦朧とする。苦しい。このままでは死んでしまう。嫌だ、死にたくない!
私は朦朧としながらも部屋を飛び出し、階段を下りた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます