掌編小説・『西』

夢美瑠瑠

掌編小説・『西』

(これは、「西の日」にアメブロに投稿したものです)


掌編小説・『西』



 何の意味もない、単なる偶然で大爆発が起こり、宇宙が創世した。

 ビッグバンという、140億年前の出来事だった。

 何の意味もない単なる偶然で爆発の余燼のガスや塵からたくさんの恒星やら惑星やらができて、そのまたひとつに、たんなる偶然で生命が生じた。

 錯乱した支離滅裂な運動性で、生命は進化して、たくさんの奇妙な、千差万別百花繚乱の形態と生態の植物や動物が何の意味も脈絡もなしに無数に生まれては消えていった。

 果てしなく時間は経過して、無意味な時間の果てに、最も無意味で滑稽な存在が出現した。

 ホモサピエンスと名乗るその存在は脳味噌が異常に発達している、と自称していて、支離滅裂で異常な行動を繰り返し、自分たちで殺し合い、単に脳味噌がおかしくなって暴走しているだけにしか見えないことに気が付いていないのだった。

 ホモサピエンスは自分たちが崇高で気高い存在だという幻想にしがみついていて、自我の形成を尊んで、それぞれの個体が尊厳を持っているらしかったが、根拠は曖昧で、そのことに当然悩んでもいるらしかった。

 支離滅裂なままに歴史というものが形成されて行って、攻撃衝動が時に暴発して、俗に最終兵器と呼ばれるもので大量殺戮が行われたりした。

 その大量殺戮で頭がおかしくなった国民の国には不可思議でユニークな文化?が形成されて行って、宇宙に例を見ないような奇妙な空間の奇妙な祝祭?が長く隆盛を誇るという理解不能で宇宙に類例を見ないバカ騒ぎがひたすら続いていた。

 その国の「西」にニシモト興業という宴会の余興をする芸人の巣窟があり、スター気取りの芸人の景気のいい言動で虚妄の隆盛を誇るという宇宙空間に類を見ない空前絶後で未曾有の狂った…


 今日はこのくらいにしといたるわ!

 











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