家族
「ほんと、美咲ちゃん、お久しぶりね?」
「お母さま、ご無沙汰しております!」
「いやー、この子が引きこもったときは毎日来てくれたのに、来なくなって、どうしたのかしらと思ったら、生徒会長だものね。今日は忙しくなかったの?」
「今日は一応お仕事はなかったんです。というか、今日ゆーくんと一緒に帰るぞ!って思って、昨日のうちに頑張って終わらせてきました!」
「あらー、こんな愚息のために…。うちの子と違って優秀ね!優喜、ちゃんと見習いなさいよ!」
「…うい」
彼女と話している女性こそが僕の母親、村川桜。僕の低身長はたぶん遺伝。だって、父親もこの母親もどちらとも身長が低いから。
と言っても、個人の努力で一応身長は伸ばせるらしいし、今からでもどうにか努力しようと心の中で決心したところで、僕は二人を置いて、二階に上がろうとする。
すると、上から階段を降りてくる音がする。父親がこんな早い時間にいるわけがないため、多分奴だろう。
「あれ、兄貴、帰ってきたんだ」
「ああ、まあ…。なんだ?帰ってきちゃ悪いか?」
「いや?別に?」
と、階段を下りてくる妹。
この妹は村川陽菜、1個下の中学3年生。僕とはまったく違う陽キャの子。かといって、僕を邪険にすることなく、普通に接してくれるいい子。引きこもりの時も結構迷惑をかけたのに…。本当にいい子だなってつくづく思ってしまう。
「んで、兄貴、リビングの方でママがだれかと話してるのは聞こえるんだけど…。だれ?」
「ん?ああ、高田美咲さん、覚えてる?」
「高田美咲さん?え?誰?」
まあ、そうだよな。お前にとっちゃ、そうは呼んでないもんな。
「みー姉って言えばいいか?」
「え!?みー姉来てるの!早く言ってよ!兄貴!」
と、妹は彼女が来るとテンションが上がる。僕が知らないところでなにかあったんだろう。妹は急いでリビングに入っていった。
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ラブコメボッチ主人公あるある
・大抵妹居がち(親だけじゃ寂しいもん)
・たった一人のしゃべれる友達いがち(ボッチじゃねぇじゃん)
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