第17話 女神集合!?
「凛ちゃんは?」
昼休み恋は凛の居場所を杏奈に聞くが、首を横に振って分からないと、スマホをいじっている由香に聞く。
「さっき、千夏と一緒にどこか行ったよ。なんか最近仲の良い男と一緒に」
「えっと、不動君だっけ?」
「そうそう。一昨日からよく一緒にいるよね?」
「ふーん、じゃボク探していく」
「んじゃ、ウチらも見に行くよ」
恋と由香と杏奈は凛達を探しに回った。何回か男達に放課後遊ばないかと誘われるが全て断った。
なかなか見つからなく、最後に屋上に向かう。するとドアが少し開いていて隙間を覗くと3人はそこにいた。
「あっ!いっ「シー」
恋が呼びに向かうと、由香が恋の口を塞いだ。
「なんな、あの3人距離近くない?」
黒華を間にして密着する様に座っていた。その距離感が何か近いなと感じた。黒葉は弁当を食べるが少し食べづらそうにしていた。
『本当邪魔くさい』
『皆さんの目もありませんし、ここだけあげてもよろしいのでは?』
『それも、そうだな』
黒華は自分のバックの中からカチューシャを取り出して前髪をあげる。黒華の初めての素顔に由香は目を見開いた。
「バケモンにイケメンじゃねぇか!どストライクかも」
「でも、確かあの子千夏も付き合ってるよね?」
「あー、あれか」
千夏が4日前に黒華に対しての行動は完全に恋する乙女だった。それに、その次の日から一緒に登校する事が多い。3人は凛達をもっと観察する。千夏は黒華にアーンをする姿を見て本当に付き合ってるんだなと確信した。
「マジか、まさかウチらの中で千夏が1番早く彼氏が出来んのかよ。あの彼氏、千夏を泣かせたら絶対にぶっ殺す」
『コクハ、コクハ。寒い』
『上に乗るか?』
『うん、抱きしめて』
「「「ん?」」」
凛は黒華の股の間に座り、後ろから黒華は凛に抱きつく。その光景を見て由香達3人は首を傾げる。彼女の隣にいながら他の女を抱きつくってとんだクズだなとイメージをする。
『そう言えば、今日神殿に行けるかな?』
『推定レベル20以上だろ?少し厳しくないか?千夏もレベルまだ低いし、今日はレベリングで良いんじゃね?』
「ん?」
凛と黒華の会話に杏奈が反応をする。恋は彼女の前なのに他の女とイチャイチャしてるのを見てられなかったのか飛び出してしまった。
「ちょっと!」
「「「え?!」」」
いきなりドアが勢いよく開いた事に黒華達は驚く。
「ねぇ!不動君!あなた千夏ちゃんと付き合ってるんでしょ!なら、凛ちゃんに抱きつくのはおかしいでしょ!」
「え〜別に良いじゃん。コクハとはカップルなんだし」
「え?あれ?あ、凛ちゃんが彼女なの?」
自分の勘違いに恥ずかしくなる恋。
「私も、黒華君の彼女です」
「え?」
「マジ?!公認二股?」
恋と由香は公認二股に驚いていた。気になる2人に千夏が説明をするのだった。
「...やっぱり、千夏って箱入り娘だよな...いや、これは無知の方が近いのか?まぁ、良い。それでハーレムをやってる訳か。ねぇ、黒華...コク?いやクロ!ねぇ、クロ!ウチの事由香って呼んでも良いから、ウチもハーレムに入れてくれない?」
「由香ちゃん?!」
いきなりの由香の言葉に恋は驚く。黒華は少し困った様な表情で頬を掻くのだった。
「いや、ごめん。確かにみや...由香からの告白は男としてなら嬉しいけど。ごめん、俺は千夏と凛を愛してるの。あまりホイホイと女を作る予定もないし。二股をしてる奴が何を言ってんの?って思われるが、俺は二股をする代わりに絶対に幸せにする覚悟がある。この意志だけは絶対に曲げない。だから、由香とは付き合えない」
「...ごめん、ウチ冷静じゃなかった」
由香は顔がタイプだけでハーレム入りをすると、軽はずみた自分の甘い考えに反省をする。黒華は二股をしているが、ちゃんと2人を幸せにすると誓った彼の目は言葉だけじゃなく本気の意志が伝わった。
「いや、まぁ意志を曲げないとかカッコよく言ってるけど、実際は二股してるからね」
あははと笑うしかなかった。杏奈が黒華に近づいて小声で喋る。
「あの、フリアド遊んでる?」
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