五 不審
惑星イオスのイオス共和国監視監督省の中央総監視監督本部、トニオ・バルデス監視監督官の指示で、俺とマリーとクピは、惑星ガイア(地球)のレプティリアが傀儡政権の為政者育成目的で送りこんだ惑星アルギランのエイプをワームホールで恒星アルギリウスへ送って壊滅した。そして、惑星ガイアのレプティリアを壊滅するため、レプティリアだけを攻撃するバクテリアがいる小天体を惑星ガイアに転送スキップ(時空間転移)してレプティリアを壊滅した。
小天体のバクテリアは異星体(エリアン)だった。異星体を壊滅するため、俺とマリーとクピの精神と意識は、クラリスによって、惑星アルギランから惑星ガイアへスキップ(時空間転移)した。異星体はヒューマをヒューマノイドに変化させて、政府の中枢を支配しそうになったが、クピが異星体を恒星ヘリオス(太陽)ヘ転送スキップ(時空間転送)して、異星体とヒューマノイドは壊滅した。
こんなに簡単に異星体とヒューマノイドを壊滅できるなら、俺とマリーとクピの精神と意識を転送スキップ(時空間転送)することはない。何かがおかしい・・・。
『異星体とヒューマノイドの壊滅だけなら、転送スキップ(時空間転送)による精神共棲は必要ありませんが、レプティリアはまだ存在しています』
クラリスが脳内インプラントを介して送った4D探査映像が、俺とマリーの視覚領域に現われた。
惑星ガイアから離れた宙域をコントロールポッドが移動し、惑星ガイアでは国家間で、局地戦が勃発している。
何だこれ?レプティリアもヒューマノイドも壊滅したのに、どういう事だ?
『レプティリアは卵性。他にもヒューマ社会に紛れたレプティリアが居ます。それらは従来のレプティリアと違い、ヒューマと交雑して高度にヒューマ化しています』
『もしかして、ヒューマと区別できないのか?つまり、クラリスの4D映像探査でも探査できないのか?』
『不可能ではありませんが、私たちの存在が気づかれます』
『私たちってクラリスたち電脳宇宙意識の事か?』
『あなたたちと私たちを含めた、私たちです。マリーもバスコもクピも、もはや、ヒューマではありませんよ。クピは私のサブユニットだから、電脳宇宙意識です。
そして、マリーもバスコも、私の分身です』
クラリスがそう言った途端、脳内インプラントを通じて、マリーとバスコの意識にクラリスの電脳宇宙意識空間が現われた。
(ⅩⅣ Another Universe③ 異星体③ エクスプローダー 了)
オリオン渦状腕 オリオン国家連邦共和国 Ⅰ 牧太 十里 @nayutagai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。オリオン渦状腕 オリオン国家連邦共和国 Ⅰの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます