　新人類トムソを救出せよ！ホイヘンスに育成されて隔離されている新人類トムソを、新人類のカムト等が救出する。

「本文より一部を紹介」

　青い空間から、飛行体がガルの真上に急降下し、あっと思う間に巨大化して、空間へ舞いあがった。

「トムソだ！トムソが飛んでる！」

　ガルが小さな飛行体、と思っていたのは、青い空間の遥か上部を飛行していたトムソだった。

「なぜ、トムソがここにいるの？なぜ空間を飛べるの？」

　バレリもトムソを見ている。

　三体のトムソが地面に舞いおりた。

「俺の名はカムトだ。君たちを救出するのに七十二時間かかった。妨害があったから無理もない・・・」

「お前たちは何だ？ここはどうなってる？なぜ、空中を飛べるんだ？」

「説明するから、頭の装甲を外しヘルメットを被れ。記憶を転送する。君たちに訊きたいこともある」

　現われたトムソのカムトは、被っているヘルメットからリードを二本取りだし、用意してきた二つのヘルメットの端に繋ぎ、ヘルメットをガルとバレリにわたした。

「二人とも早く被れ・・・」

　ガルとバレリは頭部装甲を外し、ヘルメットを被った。

　二十四年後。ホイヘンスによって生みだされた子供たちと大隅と宏治の救出に、ユリとかほりとネリーの子供たちが動きだした。ローラの能力を受け継いだ子供たちは、特殊ケラチンシェルを持つニオブの新人類トムソだった・・・。

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