14 ~奇行の少女~ KIKOU
道中、道路の
話すことに夢中になっていた
同じくして赤信号で進み続けようとすること二回。
よくもまあこれだけのトラブルを生み出せたものだと、西欧風の外装を
「はぁ………。
「そう? 楽しかったかな」
「まあ
「《悪質》という単語を聞かなかった風に話を進めないで下さい」
嬉しそうにはにかむ
ちりんちりりん、と来客を知らせる棒状のドアベルが、心に透き通るような音色を
それを鳴らしているのが、
カフェの内装は二十一世紀も終盤の近年には珍しい、木の
入ってすぐ、目の前には四、五席のカウンターテーブルが
中央には二
放課後の混雑する時間にも
私達の他には
ドアが閉まり、中の様子を
「いらっしゃいませ。三名様ですね。空いているテーブル席で自由におくつろぎください!」
それに対し
十帖
どうやらこのお店を一人で切り盛りしているようで、注文はレトロな店構え通りの店員の女性を呼び出して行うものだった。
「おねーさん!
「私はエスプレッソ。
「え、えっと……
私達の注文が来たのは、入店して五分とちょっとと言ったところだった。
オーダーが通ってからは早く、若いが年相応とは少し言い
「わぁ! これ面白い。上の甘いコーヒーの下に別のコーヒーが二段になって入ってる! 甘くなった口の中でほろ苦いのが広がっておいしいー!」
目を
私の頼んだ抹茶ラテは、ココアをベースに抹茶とミルクが
「おい、しい………!」
「このエスプレッソ……! あの店員、できる!」
どうやらこれに関してはあまり深く触れない方が良いようだ。
その後は今度行われる中間テストは
気付けば、BGMとして店内放送で流れる穏やかで
目の前には、いつもと変わらず閉まらない顔をしている
数口ほどを残し、始めの温かさを
「あー。おいっしかったー! ——―あふ、ふあぁわ」
一人早くにカップを空にした
周りに人が居るのを分かっていないのか、花の乙女も
「ぶふっ、ふふぉ……げっ、ごほっ! えっほ、かひゅっ……げほっ! ぉほ!!!げひゅっ、けはっ! けほっ―――!!」
それを紙一重で何とか
「何やってんですかこんな人前で! 来年には高校生になるっていう女性が
「ばわっ! わっちょ、わっわっ、あーっ―――」
「かひゅ――、かひゅ――、かひゅ――、かひゅっ、ひゅ――、かひゅー…………」
頭を丸々ブレザーで覆われた
そしてその隣では自身の
「なんだどうした。
「あったたたたた………? へ? だれ……?」
そこには、私の見慣れた
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