夢の中の君はいつも笑っている

どぅーきち

夢の中の君はいつも笑っている

夢を見た。教室で寝てる夢。長いこと眠っていたようで目を覚ますと隣から視線を感じた。髪が長くて綺麗な目の女の子が笑いながら僕を見ていた。


君はいつも笑ってくれない。誰とも喋っていない。話しかけても無愛想に接して誰も話しかけようとはしてこなくなる。でも僕は話しかける。しつこいぐらい。多分しつこいって思ってるんだろうな。


それだけ喋りかけてたら彼女もちょっと僕に心を許してくれた気がする。笑ってはくれないしやっぱり無愛想だけど。たけど、表情が少し明るくなった気がする。


高校に入学してから彼女に話しかけるようになってから月日は流れていった。夏休みに入る前、夏休みにもしつこく話しかけたいから連絡先を交換した。交換してくれてよかった。彼女はちょっとツンデレかも。


夏休み、連絡をとって待ち合わせてして2人で出かけた。いつもの制服姿になれているので私服姿が新鮮だ。正直いって可愛い。今日は僕は楽しかった。沢山笑った。彼女は笑ってはくれなかったけど少し楽しそうに見えた。


そんな夏休みをすごしていたらついに終盤になっていた。花火大会が近い。綺麗な花火を見れば彼女は過去の話をしてくれるかな。きっと話せば楽になれるはず。彼女の力になれるはず。そう思いながら勇気をだして花火大会に誘う。


待ち合わせの時間より少し早めに僕は着いた。少し本を読んで待っていたら彼女は来た。綺麗な着物を着て髪を結んでいた。可愛かった。今までよりも可愛かった。顔が赤くなった気がした。だって暑かったから。


屋台をまわって花火大会の時間になった。見る場所に向かった。そこには芝生があるのでそこに2人で腰かけた。とても綺麗な花火で心が癒される。彼女の過去について尋ねた。


親友に彼女の全てを否定されてひとりぼっちになってしまった過去を聞いた。そうなりたくないから誰とも話したくないって。そんな悲しいことを聞いてしまった。

彼女を抱きしめた。辛かったねって言ったら大泣きした。花火の音で僕にしかそれは聞こえなかった。

僕は彼女を肯定した。可愛いところ全部言った。彼女は笑った。笑ってくれた。笑ってる方が可愛い。その顔は夢の中で見た女の子にそっくりだった。きっと夢の中でも助けを求めてたのかもしれない。

ずっとそばにいてほしい、そう思って僕は愛の告白をした。


彼女は僕のそばでずっと笑っていた。

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夢の中の君はいつも笑っている どぅーきち @ikkkaku712

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