幕間3 Cure


「先生、先生! お願いです、どうかもうお休みください」


「……私は大丈夫です。さあ、もう一瓶薬を……っ」


「ああ、また咳をなさって……。やはりご無理なさっているのでしょう」


「私はいいのです。あなた達こそ、お上がりなさい。私はここに残ります」


「ですが……」


「……私の寿命の十分間で救える命があるのなら、私は人生の数分なんて惜しくはありません。そのために私は生まれてきたのです」


「先生……」


「さあ、……まだまだ頑張らなければ」


(たとえこの命が尽きても)


(あの方と約束したのだから)


(……私は、なにも)


(怖くはないわ)


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