第48話

 (ふう~、俺のギフトの言う通りにした方が良い。

 こいつらは、このように優遇するとか言うが、実際、どのような優遇かは絶対に明かさないはずだ。

 いや、明かしたと言っても、周囲にとっては到底受け入れることができないものを平然と言うに決まっている。

 ならば、断るのが賢明な判断だ。)


 有輝は心の中でこのように思っているんですねぇ~。

 というか、有輝は、彼らの危険性に理由があるかは分かりませんが、ギフトの能力によって勘付いたという感じです。

 そうなんですよねぇ~。

 さて、話を早く進めていきましょう。

 時間が来てしまいます。


 「そうですか。断るのですか。」


 と、アルーラファル王国の国王直属の者が言いながら、まるで、獲物を狙っているような感じの雰囲気になる。

 そして、その獲物が誘いを断ったのだから、本気になっても良いよなという感じにもなった。

 そんななか、この者は命令を無視することはない。


 「じゃあ、このことを国王様に伝えて、意見でもお伺いいたすとしましょう。

 では、私はこれで―…。」


 有輝とイルアーナさんの目の前から消える。

 その様子を見た有輝とイルアーナさんは、その行動により警戒しないといけないリストに、今の人物を付け加えるのだった。


 「あいつ、かなりの実力があったのに、退いていったと考えると、まだ、何かしらのことをやろうと俺たちに向かってやろうと考えているんじゃないのか?」


 「ええ、気を付けないことに越したことはないわ。」


 ということで、二人は、アルーラファル王国の国王直属の者で、今、二人に話かけてきた者がいつ襲って来るかもわからないので、警戒しながら、フロンティラベルトに帰るのだった。



 ◆◆◆



 さて、皆さん、今日も私の語りに来ていただいてありがとうございます。

 次回の語りに関しては、また、別途お知らせいたしますので、その日にご参加ください。

 今日も私の語りを聞いてくれた人たちが、それぞれの場所へと帰っていく。

 そのような光景を見ながら、今日も一日、頑張って語ったなぁ~、と思ってしまうわけです。

 さて、夕食の時間になるので、今日のお弁当は何だろう~。

 私はウキウキしながら、自分の部屋へと戻っていくのだった。



 ◆◆◆



 夕食後。

 私は部屋で、次回の語りのための資料を整理していく。

 語るのだって、ちゃんと頭の中に事象を記憶して、その物事がどのように経過していたのかをしっかりと理解しておく必要があるのですよ。


 「さて、有輝とイルアーナさんの二人のこれからの出来事の観測結果は、そういうことですか。

 死者をも―…。」


 そう、これは生命への冒涜かもしれません。

 二時間ほどこのようなことをした後、お風呂に入って、ゆっくり読書して眠りました。

 すっきりと眠れましたよぉ~。

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