第9話:滅の総会

チャプタ―1

第九話:滅の総会 チャプター1

照は、ワインを飲んでいた。

「さすが、百年物だ。うまい。」

そこへ、てっそがやって来た。

「照様。幻衝怪「塗り壁」を連れて参りました。」

「初めまして。破斬 照様。私は、幻衝怪「塗り壁」でございます。」

「てっそ。後は、任せた。」

照は、去って行った。

チャプター2

その頃、俺は、署で、コーヒーを飲みながら新聞を読んでいた。

そこへ、課長がやって来た。

「激。東京のこの場所で、壊恐 滅が株主総会をするそうだ。」

課長は、俺に、その場所が記されている地図を渡した。

その場所とは、今は、使われていない地下鉄の駅の商店街の奥であった。

「それじゃ、行って来ます。」

俺は、パトガーで、空中からその場所へ向かった。

「本当に入れれば、良いけどな。」

そこへ、いきなり、巨大な壁がいくつも出現した。

「何で、こんな場所に壁が?」

俺は、パトガーを着陸させて降りた。

チャプター3

「何処かに、主犯が居るな。」

俺は、とりあえず、走ってみた。

だが、出られなかった。

「やはり、無駄だったな。」

俺は、ベンチに座ってみた。

すると、いきなり、線路へ瞬間移動してしまった。

「次は、線路か。少しだけ下がろう。」

俺は、十歩だけ離れた。

そこへ、貨物列車がやって来た。

チャプター4

俺は、貨物列車に飛び乗った。

「これで、一安心だな。」

そこへ、五匹のテンがやって来た。

「主犯は、運転室に居るという訳か。」

俺は、拳と蹴りで、テン達を倒しながら、運転室へ向かった。

チャプター5

その頃、明一と美佐は、商店街の奥まで来ていた。

「本当にあったのね。」

「まさに、無駄遣いやな。」

「誰か来たみたいね。隠れましょう。」

「早う言ってくれや。」

明一と美佐は、物陰に隠れた。

やって来たのは、破斬 照であった。

「人間が二人か。はーっ。睡幻衝。」

照は、睡眠を想像して術を放ち、明一と美佐を眠らせた。

「ふっ。これで、邪魔者は、居ないな。」

チャプター6

そして、株主総会が開始された。

「滅様。本当に大丈夫なのですか?」

「心配は、要らない。金や株は、いくらでも上がる。」

「ほほう、それは、本当かね?」

「本当です。みなさん、この議員である私を信じて下さい。」

「あなたが、犯罪者だと周りの人達が騒いでいますけど?」

「そんな事は、気にしないで下さい。それに私が犯罪者にでも見えるのですか?」

「さっきも言いましたけど、私の株は、五十円七十八銭ずつ上がっています。」

チャプター7

その頃、俺は、運転室の出入口まで来て、塗り壁を発見した。

「そこまでだ。手を上げろ。」

「この塗り壁をなめるな。はーっ。」

塗り壁は、俺に飛び乗った。

「ウワーッ。何て重さなんだ?」

「ヘヘヘッ。このまま、消えろ。」

「ブレーキは、そこか。」

俺は、念力で、列車にブレーキをかけた。

「ウワーッ。列車を停めたのか?」

「俺は、幻衝怪退治課の刑事だからな。」

俺は、塗り壁に蹴りを喰らわせた。

「ウワーッ。くそっ。もう一回、お前を押し潰してやる。」

「もうアウトだな。アークパルサーフルパワー。

俺は、幻衝力と気をアークパルサーに伝えて、塗り壁を狙撃した。

「ギャーッ。」

塗り壁は、爆発して消え去った。

チャプター8

そこへ、レイドがやって来た。

「激。今回は、一味違うぜ。巨幻衝。」

レイドは、カワウソと塗り壁を蘇生し、巨大化させた。

「久しぶりだな、激。」

「押し潰してくれる。」

「そして、合幻衝。フハハハッ。」

レイドが一体化を想像して術を放つと、カワウソと塗り壁は、合体して「ウォールミンク」になった。

「グオーッ。」

「ウォールミンク。任せたぞ。」

レイドは、消えるように去って行った。

「合体か。召幻衝。アークテリオン。」

俺は、召喚したアークテリオンに飛び乗った。

「アークモード。」

俺は、アークテリオンを人型に変形させた。

チャプター9

「アークフリート見参。」

「来たか。乱幻衝。鋭幻衝。」

ウォールミンクは、乱れ打ちと鋭い爪を同時に想像して、アークフリートを五回斬り裂いた。

「ウワーッ。やるな。」

「激。奴を軟らかくするんだ。」

「そういう事か。軟幻衝。」

俺が、その術を放つと、ウォールミンクは、軟体になった。

「軟らかくしたのか。分幻衝。」

ウォールミンクは、二人の分身を作った。

「剣幻衝。アークシミター。」

アークフリートは、アークシミターを手に取った。

「そんな剣。壊してくれる。ウオーッ。」

「斬幻衝。フリートスライザー。」

アークフリートは、突撃して来たウォールミンクを一刀両断した。

「もう、悔いは無い。ギャーッ。」

ウォールミンクとウォールミンクの分身は、爆発して消え去った。

チャプター10

そこへ、天衣が走りながらやって来た。

「激。明一さんと美佐さんが人質に。」

「何っ。それで、場所は?」

「破斬 照の建てたキエーレビルの三階よ。」

「理解った。天衣。ありがとうな。」

「うん。頑張ってね。」

アークフリートから降りた俺は、パトガーに乗って、キエーレビルへ向かった。

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