泣いて月を求める
永瀬 伊織
もしも
何か忘れたい事があったり、怒りの感情を覚えた時に決まって考える事がある。
「もしも、宇宙が無かったら。」
もし宇宙が無かったら、今地球にいる生き物や地球に生えてる食物も全て産まれることが無かっただろう。
地球だけじゃなくて、周りの星も。
七夕で有名な天の川や、織姫も彦星も存在すらして無かったはずだ。
どこまでも無の空間があるだけ。
もしかしたら無の空間もなかったかもしれない。
宇宙なんてどうして出来てしまったのだろう。
宇宙が無かったら、私がこんなに悩んで、こんなに苦しんで、こんなに生きる意味を探すことも無かったのに。
どうして私なんかが生まれてしまったのだろう。こんな生きる意味を持たない人間が。生きる価値などない人間が。
生きるのが怖い。けれども死ぬ方がもっと怖い。
いつか、死ぬ事への恐怖心より、生きる事への恐怖心が勝つ事が出来たら、私は自らの命を投げ出すだろう。
これからも臆病な私はそんな日を待ちわびながら、無駄な日々を過ごすのだろう。
結局人間はないものねだりだ。
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