第12話 恐怖、魔族駐屯地殲滅事変

 今回、王としては「犯人はお前だっ!」をやりたかっただけなのだが、魔族が抵抗したので全部処した。


 魔族幹部とか副官辺りの不死のリッチ連中は、初手で王の力に気付いたが、最前線の部下がやらかしちゃってるので今更降伏できないのと、目の前に来られるまで混乱の極みで降伏できなかったが、冒険者ギルドに連れて行かれた数人以外は全部蟻が回収して行った。


 リッチとか不死王は蟻でも持ち帰り拒否したので、侍大将とか司教のレベル上げ道具にされて死んだ。と言うか元から死んでる奴は破壊したりターンアンデッドで消した。


「ルリナちゃんに続いて『野に咲く花』ちゃんも大聖女か、凄いなあ~」


「エ? ええ……」


『ありがとうございます』


 自分が凄いことには気付いていない模様。普通の人類には経験値倍増の魔道具でもなければ、こんな急速なレベルアップはできない。


 毎日ダンジョンに通ってる奴でも、こうは行かない。



 相変わらず城砦の門辺りから、ゾンビみたいな目付きがおかしい連中を引き連れての入城。


 コイツラのせいで、信者が「神殿ごと」引っ越して来た。


 な、何を言っているのか分からないと思うが、どこかのアーブに体の具合が悪いと言ったら、病院ごと持って来たのと同じように、神殿ごと来た。


 まあ、中身の大半が逃げ出してしまった神殿に、改革派だか清教徒派だとか、邪神のデミウルゴス教徒が居抜きで入居して来た。


 金塗れ、権力まみれの伏魔殿の方針に反旗を翻した者が「ルリナ様教」とか「カリヤケ・ト・ナフモスちゃん教」をオッ立てて、教会で来た?


 チャリで来た、ぐらいの勢いで来た。


 映画の「ブラザーサン・シスタームーン」で、アイルトンセナみたいな顔した主役が、アレックギネス演じる教皇の前に引き出されても、金糸銀糸で縫い上げられた贅沢な衣装を見て泣いて「鳥は何も植えず耕さず、されど神は彼らを生かさん」とかホザいても、白目剥いてイエスキリストを指さすようなことにはならず弾圧される。


 汚らしい神殿の営業方針?に逆らって来たので、カルトとして弾圧を受ける。


 ご本人たちは「霊験あらたかな新聖女様の元で、第八のチャクラが開いてクンダリーニ覚醒しちゃって、正当覚者の直弟子として浄土へ、王道楽土(ユートピア)へ至ろうとする暖かな集団」だと思い込んでるので、普通人が聞くと「うわっ、ヤベ~~」と思われる。


 新教徒を獲得しようとして、ブサイクな口臭いベテランのオバハンと、綺麗な若手の信者とペアで各家庭を回り、天理市辺りまで往復三千円の怪しげなバスツアーで、ミステリーツアーに連れて行こうとするぐらいヤバい。


 オウム真理教みたいに、外国人の楽団でも連れて来て、イニシエーション(麻薬入り)で洗脳してしまい、雪原の中に駆けだして「俺はこの教徒になるために産まれて来たっ!」とか言い出すぐらいヤバい。



(お聞きください長老様、司教職を勤め上げ、忍者へと転職いたしました。これで王の役に立てると思われます)


 エルフょぅじょは長老へと念話で送ったが、相手側は『何故? 賢者へと至らなかったのか?』と愕然としている。


 千年生きるエルフと言えど、里で賢者が出た事など数百年無く、僧侶か魔法使いを究めてから、二次職の司教になり、それすら極めてから賢者へと至る。


 今回はエルフの里で村人レベル99まで行ったので一段飛ばしたが、それでも亜人類には不可能なレベル上げ。


 そこまでの修験道と言うか修行を済ませた奴はめったに出ないので、もしいれば出世など思いのままで、世界樹の神殿の奥の院に放り込まれるぐらい大事にされる。


 やっぱり現人神になって、相撲取りなら人の身でありながら体に綱を巻ける神と成って、奉納の土俵入りができる。


 もちろん長老とか元老院より立場が上。人身を極めて神にも近い者となって敬われる。


 エルフょぅじょは出世欲など無かったので賢者にならなかったし、王に『ニンジャになりたいです』とか言っていたのでその通りにされた。


 エルフの里では『新入社員のバカがまたやらかしやがった~~~っ! 今から緊急会議』が行われる。



 王からすれば「長老から言われて賢者になりたい? じゃあ、忍者職終わってからにしようか」と言われ、忍者頭領(ニンジャマスター)ぐらいカンストしてから賢者にされる。


 天井に立ったり異次元に身を隠したり、春花の術であろうが木の葉隠れであろうが、忍法微塵隠れでも炭塵の術だろうが何でも行えて、大ガマをテイムして使役して、金目教の像と合体して巨大ゴーレムみたいに使える赤い仮面してるマスター。


 それも三次職で、人類が到達するには難しいが、王からするとニ三日の出来事。


 あらゆる忍術(スキル)を究めていて、更に賢者で全ての魔法の威力も増す。


 今のエルフょぅじょは「今のはメラゾーマではない、メラだ」プレイが出来る。


 そんな奴を暗殺しに行っても「まだ布団が温かい」「どこだ?」「ここだっ、マヌケどもめっ、カゲヌイーー!」で瞬殺される。



 エルフの里


『王に着けていた野に咲く花からの念話で、司教職を修了した後、忍者になったと言われた。賢者になれる選択肢があったにもかかわらず、だ』


 元老院の連中からもため息が漏れ、非常に勿体ないことが行われたのに、残念がる者が多かった。


『野に咲く花は司教職を修了したと言ったのかね?』


『うむ「勤めあげた」と言っておった。十階梯までのあらゆる魔法と治療魔法を極めておるようだ。「エリア死者蘇生」まで覚え、人間の娘と同じで大聖女として持て囃(もてはや)されておる』


『何ともったいない、賢者ともなれば里を上げて迎え、オーガなどからも里を守り、治療院でも奇跡を起こせたと言うに』


 まあ、ニンジャに転職した現在でも奇跡が行えて、死者まで復活させられて、パーフェクトヒールも使えるのであらゆる怪我と疾病と呪いが治せる。


 攻撃魔法も全部使えるので、エルフょぅじょが魔法をカンストしていれば、オーガ多数の占拠からも守られていた。


 ニンジャレベル30ぐらいになれば、音も無く全オーガの首を切り落として始末出来たりもする。



 今のエルフの里にも、そこまでの使い手はおらず、もし実家に帰っても夜中にでもドアをガンガン叩かれて「俺の娘が熱を出して苦しんでる、助けてくれっ!」とかホザく不届き者が出るので、独居など不可能になるので里の外に出て行ってしまう。


 よくわからないけどオッサンがJKに転生していたみたいに、武装した農民とか貴族家の使いに魔女狩りされ、家を取り囲まれて高性能ポーションを出すように言われるので、召使いとか修道女がいる神殿の奥の院とかで保護しておかないといけない。


『現在でも死者の復活まで出来ておるとは? 聞く所によると魔族の駐屯地ごと壊滅させたとか、里に連れ戻して奉仕させるべきでは?』


『そのような事、王が許さぬ。我が嫁として扱っているからこそ、ここまで急激な格(レベル)上げが行われたのだ』


 エルフの里のオーガからの解放とか、盗賊団やら上位組織の貴族まで壊滅、魔族の駐屯地ごと消滅させたので、ここまでレベルアップしているが、もう安全保障上重大な人物になっている。


 ルリナかエルフょぅじょを抑えただけで、周辺国家にまで無双できるが、その前に王がいるので許されない。


 以前から言われている実力通り、魔族の駐屯地を殲滅した時点で、従者まで周辺国家最強だと判定されている。


 そのまま王国を建国して王を名乗っても許されるが、王本人は「絵物語の冒険者になりたかった」だけ。


 支配下に置こうとしたり、下手にちょっかいを掛けると脂肪案件なのは変わらず、魔族軍と同じで除去されてしまう。



『こうなればエルフの里でも冒険者ギルドを開設して、王と野に咲く花を招致しなければならぬ。人間の娘が来るかどうかは分からぬが、そこまでの大聖女、是非我が里に迎えねば』


 元老院の一人が死亡フラグを立てた。


 エルフの里には冒険者ギルドも無く、性質が悪い者や働きもせずにブラブラしている者や、カツアゲや窃盗で生きている下位の冒険者は不要。


 人間世界とも隔絶して言語すら通じないが、王の従者の一人にも救われたので、今後の方針としてギルド開設だけはする。


『うむ、王は幼女好きのようなので、他の者も従者として差し出せば、格上げ(レベル)の後に帰してくれるやも知れぬ、誰か立候補させて、里のために働く者も選ぶ必要がある』


 別に王はょぅじょ好きではなく、まだ若いので自分の好みが確定していないため、バインバインのダークエルフでも、目線が合う様な巨女でもイケル口なのだが、目の前で全裸格闘とかされたので、脳殺されてクライメルク君のクライメルク君が冷凍ソーセージ並みにカチンコチンになってしまい、ょぅじょをイタダイて朝チュンしてしまった。


 もうエルフの長老からも、元老院の古老からもロリコン判定終了。


 年齢一桁台のょぅじょでも頂いてしまえる獣で、自分が何をされているかも分からない、幼すぎるょぅじょに手を出してしまえる悪鬼羅刹で、実の父親にレイプされた娘みたいに、精子が注がれ始めて子宮や卵巣がビックリして、知らないうちに初潮が来てしまい、いつの間にか妊娠させられているという地獄絵図。


 朝鮮半島での「試し腹制度」みたいに、同じ奴隷小屋に繋がれた親子兄弟によって組み伏せられていつの間にか妊娠させられ、誰が父親か分からないけど、子供を産める奴隷だと胸の前を切り取って、乳を丸出しにしていると高く売れる。


 そんな鬼で悪魔で悪鬼羅刹だと認定されてしまった王。


 エルフの里からは沢山のょぅじょが提出され供出され、出世欲に塗れた親から犠牲が出される。



 王都騎士団


 人間の城砦の方でもルリナの価値が上がっていた。


「報告によりますと、大聖女と思われる子供の現在の職業は侍大将。既にレベル20を超えて、サムライ職のどのような剣豪よりも強力になっております」


「魔族駐屯地でも大変な働きをした模様で、次元刀であらゆる魔獣を斬り裂き、敵方の巨大アイアンゴーレムや、物理攻撃無効のリッチですら切り伏せたと観測者からの報告が」


 報告を受けた騎士団長でもガクブル。


「恐ろしい、先日まで只の子供で、村人レベル3程度だったではないか? 一体どのような魔法を?」


 まあ、こっちもホモゴブリン降伏させオーガも降伏させ、さくら猫みたいに処して送り出し、盗賊団全滅させて魔族の駐屯地壊滅させるとこうなる。


 全部人類には不可能な行為。


 こっちも国家安全保障上重大な人物になっていて、敵国の軍勢の前に一人で立っても無双。


 ガンダム無双でも三国志無双でも北斗無双でもできる。


 雑兵がいくらいても、核爆発に匹敵する範囲魔法で焼き尽くせて、凍らせて土に埋めて雷撃で神経まで焼けて、全員麻痺させて魔法を沈黙させ石に出来る。


 考えがないょぅじょ一人に、持たせて良い破壊力ではない。



「もう一人のエルフの少女、そちらも司教職を修了し、全ての魔法が使えるようになったので、ニンジャへと転職している模様です。こちらも大聖女と同じく、死者蘇生まで使えるようになっております」


「エルフの少女まで? 出会って一月と経っておらぬではないか? 王と共にあるというのはそういう事なのか?」


 宮廷魔法士のエースより強力で、ニンジャ職も数日で極めてしまう。


 今まで通りの大合戦があれば数日でカンスト。忍者頭領でも何にでもなれる。


「その先、神聖騎士や邪神騎士になる可能性は?」


「はっ、敬虔度や信仰心が不足しておりますのでそれは無いかと。しかし、王の伴侶として天命を受けているとすれば、天使騎士や悪魔貴族になってしまう可能性が」


「ああ~~~~~っ」


 また乙女みたいに顔を覆ってしまい、クソデカため息を上げる騎士団長。



 この世界では、神聖騎士ユニットが一人出現するだけで、自動的に魔王軍に勝利してしまう。


 世界の王が諸侯として参列して膝を屈し、忠誠を誓わなければ、神の軍団が押し寄せてしまい、地平線まで続くような大兵団に包囲され、神に歯向かった者として処刑される。


 天上人と呼ばれる、最初から神の使徒で背中に羽背負ってて頭の上に光輪が乗ってる、永遠の命を持っている連中と同じく、ルリナちゃんマジ天使になってしまう。


 自国の王であろうとも、嘗ての平民で貧民で、レベル3村人だった者に膝を屈して忠誠を誓わなければならない。


「王は幼女好きのようですので、新たに数人宛がっておけば、同様にレベル上げして貰え、国に仕えようとする者も出ると思われます。王の従者として従わせる人数を増やして置けば、急激なレベル上げも停止するのでは?」


 こちらでもロリコン認定を受けた王。やっぱりバインバインの乳やケツをしたダークエルフでも、目線が合うぐらいの170cm超えの巨女でもイケる口なのだが、ょぅじょ二人に致してしまったのでロリコン決定。


 人間国でも外観年齢9歳でエルフ、実年齢25歳の合法ロリの女の子と結ばれてボテ腹にしたり、11歳の毛も生えていない子供と致したり結婚するのは違法なのだが、両方ヤっちゃったのでロリコン確定。


 実年齢40歳近い、外観年齢中高生ぐらいの合法ロリで、ビキニアーマー着てる中古使用済みで殺人経験あり、殺人ギルドの中の人で、元冒険者の傭兵などは即経歴を見破って拒否したので、やっぱりロリコン認定。


 王の前には使用できないぐらい幼い新品処女で、ょぅじょのハーレムが結成される。


 途中で拒否したり返品は出来ず、口減らしに酒飲みの親に売られて奴隷としてドナドナされ、鎖やロープで繋がれて、荷馬車に揺られて行く所を助けさせられたりするので、追い出すと即性奴隷で売春宿行きなので拒否できない。


 メイド見習いとして採用されるが、裸エプロンとか童貞を殺す衣服とか着せられるので、ムラムラしてしまうとまた公安にタイホされる。


 そんな小さな女の子をボテ腹のまま産婦人科に連れて行ったり、母子手帳を取ろうとすると即タイホされる。


 現在よりはょぅじょ奴隷とかに寛容な世界なので、ょぅじょ単純所持とかょぅじょラブドール所有でも、ロリ画像や動画所持でもタイホされないが、手を出してしまいガッツリ妊娠させてしまうと、やっぱりタイホされる。



 冒険者ギルド


 魔王軍幹部引き渡しとか、どうやって魔王軍を壊滅させたのか? 各種手続きや聞き取り調査をしていると、城砦の門を閉める時間帯になったので本日は終了。


 また押し寄せて来た信者たちに、エルフょぅじょが死者蘇生とかパーフェクトヒールなんかやっていると「ギリィッ!」案件だったのかルリナに睨まれたが無視して治療。


 王が一人でギルドマスター(情報部)に呼び出されて質疑応答に答えていたが、ルリナに纏わり付いて来る信者が鬱陶しくなり、「ギリィッ!」もして不機嫌で、侍大将モードだったので思わず切り捨ててしまう所だったとか。


「はあ、降伏しろって言ったんですけど、襲い掛かって来たんで全員斬り倒して、多かったのでアイアンゴーレムとか大きいストーンゴーレムは、上向いてブレス吹いて倒してしまったんですけど、下にいた連中とかテントにも全部火が付いちゃって……」


「そ、そうですか……」


 情報部のギルドマスターでも、王の証言を聞いて真っ青。


 王が必殺のブレスまで発射してしまい、アイアンゴーレムまで上半身が蒸発して即爆発炎上。


 その下にいる連中全員に鉄が溶ける温度、1500度以上でテントにまで着火して、全面火の海で転げ回る地獄絵図に。


 魔法の炎に近く、水に飛び込んでも消えない炎に苛まれた魔族の連中を憐れんだ。


 一体どうやって運ばれたのか? 魔族軍の幹部まで連行されて、一切反抗せず壊れたレコードかテープレコーダみたいに、機密事項でもベラベラ喋った。


 心の根幹まで破壊されているようで目が死んでいて、魔族語であらゆる質問に正直に答えた。


 目の前で部下全員を破壊され尽くして、生身の奴は蟻が回収できるように半殺し。


 焼かれ凍らされ電撃でも焼かれ、石にされて沈黙の呪文で魔法を封じられ、たった三人に成す術も無く虐殺鏖殺されたので、心が折れてしまってガクガクブルブル震えて、人間国に保護を求めて来た。


『どうか助けて欲しい、王にはもう会いたくない。この通りだ、私を助けてくれ……』


『さ、左様ですか』


『うっ、くううっ、ああああああっ!』


 王と従者から解放されたので、大の大人が大小便漏らしていて、オイオイ泣いて人間に縋ったりもした。


 相手は将軍なので待遇も考慮しなければならなかったのだが、冒険者ギルドではなく情報部なのでどうにか対応ができて、数日掛けて情報を引き出せてから、王国の騎士団に引き渡しなどもできた。


 魔王軍の将軍完堕ち。自国に生きて帰れない所まで追い詰められたので、もう人間国で保護して貰うしかない。


 自由同盟軍で捕虜になった将軍みたいに、帝国でラインハルト様の言う通りに自国で革命を起こして、酒浸りの生活をして革命を起こした連中をゲラゲラ笑って、最期に射殺されるぐらいしか生きて行く手段が無い。


 今回の「恐怖、魔族駐屯地殲滅事変」が終わった。


 王国的には大勝利なのだが、王はまだ家に帰っていない。


 城砦周辺には姉と母親まで居座っていて、国家安全保障的にはデフコン1継続。


 更にルリナかエルフょぅじょが、天使貴族辺りにクラスチェンジして背中に羽背負ったりすると、国家が滅びるというか、国王でも膝を屈して元平民で貧民に忠誠を誓わないと国ごと消されるので、周辺国全体が平定されて、魔王軍でも恭順して降伏しないと滅びるような、地獄絵図が展開されてしまう。

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