このクラゲは嘘をつく

Pepper

Rest rooms


 暗闇

 目覚めたときにはそこは、遠くて暗い天井。

 ミオはその部屋のベッドから目覚めた。

 そこは見たことがない謎の部屋だった。感じるのはどこまでも暗い部屋と

ゆっくりと感じる寒さだ。


 起き上がろうとした瞬間、突然痛みが襲う。痛みの原因はこの右手のようだ。

「え・・・なにこれ・・・」

 手をみると、白いギプスがつけられていた。動かそうとすると、さっきの痛みが、腕と頭をギチギチと襲ってくる。


「うっ・・・ハァハァ・・」

 やめておこう。ミオは右手を抱えてて、どうにかなってしまいそうな痛みを必死に耐えて、落ち着くのを待った。

 そうして、長い痛みに耐える中、それらは唐突に目に入ってきた。


 2人の女性

 手をつないで、キラキラしたトンネルを歩いている

 「ネェ音ヱ・・・iomは奈nヲをmeen依ei紀taいの?」

 「i婁苛sあン!」

 「椰ltuパり根。藺生と思った~」

 楽しく歩く3人


 光景は途切れた。

 今のはなんだと、考える間もなく、右手の痛みが消えた。

その途端に、とある大きな疑問を思った。

「あれ・・・ここどこだろう・・私って・・」


 何も覚えていなかった。なぜ自分はここにいるんだ?

 自分は一体何者なんだ?

 覚えていなかった。さっきの光景を見たせいでもあるのか、からっぽの記憶が頭の中で回っていた。


 一旦考えるのはよそうとミオはそう思い、部屋を出ることを決意した。

 幸運なことに、部屋のドアは鍵はかかっていない。ミオはドアを空けて、奥を見渡した。


 長い廊下。落とし穴のように先が見えない暗闇で包まれていた。進みたいのに、恐怖で足が動かない。

 いや、進まなければ何もわからない。ミオは一歩一歩踏み出していった。

 

 しばらく歩いて、小さな光が見えた。光の元へたどり着いたときにミオは驚いた。

 周りを見渡すと足の生えた魚や、頭の電球から光を出した魚などが、泳いでいた。なんだこの魚たちは。

 不安に襲われるミオだったが、その時、後ろの視線に気が付いた。

 そこには、真っ黒なあごの長い大きな魚が口を空け、まさに食べようとしている体制だった。


 「ウワァ!」

 急いで逃げたいが、恐怖と不安で動けなかった。後ずさりする先は壁。

 もう終わりなのか?自分が何者なのかも知らずに死ぬのか?

 「リリー!あそこ!」

 「はいはいよー」

 謎の声が聞こえ、爆発音とともにミオはその場で気を失った。

 「ありゃりゃー気を失っちゃったよ」

 「とりあえず、起きるまで横にさせましょ」

  

 

 

 

 



 

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