第一話 さっそく嫌われる。
("チリリリン チリリリン")
午前 7時10分
目覚まし時計が鳴り、青木 陽平(あおき ようへい)は目を覚ます。
(ふあぁぁっ ねみぃ、、、)
ゆっくり体を起こし寝ぼけ眼で、カーテンを明け太陽の日差しを浴びる。
毎日の日課だ。
たったの数分浴びるだけで今日一日頑張れる気がする。
2,3分浴びた後、急いでテーブルへと向かう。
トーストに目玉焼きをのせて、口に咥えながら、急いで学校に行く準備をする。
青木は、一人暮らしの為いつもギリギリまで寝てしまいこの時間になってしまう。
10分後、準備が整い鞄を肩にかけ家を出る際、
「いってきまーす」
大きな声であったが勿論返事は返ってこない。
昔からの癖でなかなか抜けない。
現在高校2年生である青木は、残りの1年半この生活が、続くのは耐えられる気がしなかった。
中学生の頃は、家に帰れば当たり前にご飯がでてくること、熱が出た時看病してくれたことが、
どれだけ幸せだったろうか。
一人暮らしをしてる今親の有り難みが、凄く分かるようになった。
いつしか、俺はその寂しさのせいか彼女を作りたいと思う気持ちが段々と強くなっていく。
昔から、作れたらいいなとは思ってはいたが、告白する勇気など出なかった。
カップルは俺の憧れだ。
友達とかとは違い、一緒に遊んで写真をとったり、ペアルックをして旅行に行ったり、あわよくば同棲なんて、少し考えただけでも次から次へと妄想が膨らんでいく。
("でも、俺はモテないしなー何より嫌われてる気がするし、運命の人とか出会えないかなー")
と俺は通学路で半ば諦め状態で歩いてるとこに、後から背中を叩かれた。
「陽平何しけた顔してんだよー イケメンが台無しだぜ!」
と、朝から訳の分からない事を言ってくる俺の友達のお調子者佐藤 樹(さとう いつき)が話掛けてきた。
「朝から元気があるお前はほんとにすげーよ」
「何褒めてんだよ! 照れるだろ!」
と樹は頭を掻く。
いつものやり取りだ。
俺は、別に褒めてはないが、、、と言うが聞こえてなさそうだ。
樹とは、この高校に入ってから初めに出来た友達だ。
実家から遠い高校に通っていて、
クラスに知り合いが居なかった俺は、誰かに話掛ける勇気もなく孤立していた。
そんな中、樹は今のやり取りのような、初対面という壁を感じず、話かけにきてくれた。
めちゃくちゃいい奴だ。
少しうるさいけど。
ふと、俺は樹を見て違和感に思う。
「そういえば、今日はいないのか?」
「ん?、怜(れい)の事か?」
怜とは、樹の幼馴染だ。 フルネームで渡辺 怜(わたなべ れい)
あまり、会話をした覚えがないが、当時友達が少なかった俺にも優しく接してもらった記憶がある。
周りでも美人で誰にでも分け隔てなく優しいと言われていて人気だ。
そんな、渡辺は樹と一緒に登校している為、付き合っているのではないか?と噂されるが、樹は否定するので多分デマなんだろう。
俺は頷く。
樹は、指を差して、
「いるぜ、あそこに! いつもこりねーよな」
とゲラゲラ笑っている。
樹の("いつも")という発言に疑問を持ったが、黙って樹の差した方向へと向ける。
視線の先には、30メートル程離れた電柱のちかくに樹の幼馴染がいて、視線をやると目が合った。
目が合った瞬間渡辺は目を背け俯いている。
("うわー傷つくなー")
俺は、心の中で落ち込んだ。
それは、そうだろうな。
正直今まで気付かない振りをしていたが、今日で確信をした。
偶然だと思ってはいたが、("俺が樹と一緒にいる時だけ")いつも、彼女は樹の隣にはいない。
そして、今日俺と目があっただけで、露骨にそらされた。
("誰にでも優しい渡辺に嫌われてしまうとは、")
はぁーと俺は小さく溜め息を吐いた。
樹は、陽平のそんな様子を見て、
「お前ってほんとに鈍感だよなー」
とまた訳の分からない事を言ってきた。
いつもの事だから俺は深く考える事はしない。
実のところ俺はよく見てなくて気が付かなかったが、怜は耳まで真っ赤に染めていたのだった。
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鮮度が命と誰かから聞いた事があるので、出来たてです。
拙い文章ですが、ご容赦ください。
この作品は、本来私が書きたかった作品です。
私が最初に書いた作品の「僕は目立ちたくない」は、路線が思ってたより大分ズレてしまいましたが、続きを書きたいと思っているので、
どうかしばらくお待ちください。
おかしな点があれば、コメントお願いします。
ストックが無い為、今後の展開はどうなるのか私でも想像がつかないです。
どうなるんですかね笑
ま、とりあえず応援よろしく!!!
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