第3話 傘
はーい、あんたちょっとどいてなさいよ邪魔ね
ドアが途中で引っかかると女は小太りの男を蹴り飛ばす
ああ、ダメね。これ血が付いちゃっているから
ドア越しに聞くしかないわ
どなたですか?もう夜も遅いのに
こんにちは、わたくし隣のものですが
お隣の方なんですの?わたくしもう夜着でございまして
お見せできるような姿じゃございませんの
いえ、決して開けてくださいというわけではございません
今夜ご主人様は御在宅でしょうか?
主人ですか?ええ、また別室にこもっておりますけど
誰かと電話でお話しているようですわね。
はあ、そうですか
先日傘に入れて下さったお礼に。
お菓子を持ってきたいと思っていて
また後日お伺いいたしますのでそれでは
なによ、あれ!
それではじゃないわよ、あんぽんたんね―
こっちは取り込み中だっていうのに
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