第12話 アイドルを目指すJKなら、悩んじゃうんじゃないんですか?「こういうことで採用を決める会社に、未来とか、あるんですか?」みたいな。

 オンライン就活ゲームって、どう思うの?

 「私は、勝つ!」

 「俺も!」

 「画面からの退出を最後にするゲーム、負けないんもんね!」

 「人材不足の、スーパー売り手市場。内定もらいゲーム、勝たん!」

 「内定ゲーム、ドロリンチョ!」

 就職氷河期世代が聞いたら、涙どころの話ではなかったろう。

 そもそも、その内定、仕事のポストは、就職氷河期世代の子が得るはずのものだったのにね。

 「何で、うちらの世代を、笑うんだ?就職なんて、ゲームじゃん。シューショクヒョーガキ世代?うちらが、その人たちから、何を奪っちゃったっていうの?関係、なくね?それが、何か?」

 これが、日本のリアルのようです。

 「画面からの退出を最後にするゲーム、負けないんもんね!」

 ちょっと、怒っていた面接官もいたけど。

 「…今の就活生たちは、病気ですよ。退出してくださいという指示に従わずに、マイルールを守って、意地を張っていただけでしょう?そういうほうが、よほど、失礼。オンリーワン感覚が、抜けないのでしょう」

 そうしたら、就活生が、反撃。

 「違うよ!俺たちは、ナンバーワンになりたかっただけなんだ!」

 就活の、ゲーム化。

 「俺ら、オンライン就活生の背景には、本棚があったほうが良い!」

 「そういうこと!」

 「その本棚に、今、オンライン面接してる会社に関係する本を並べる」

 「だよな」

 「これで、御社へのアピール!」

 「就社、ドッキューン!」

 「まじ、まんじゅう!」

 「まじ、まんじゅう!」

 今どき世代の子は、就社を競う。

 就職じゃなくって、就社。

 会社に入って働く就職よりも、会社に内定をもらう就社を、求めているらしいから。採用する面接官たちが、バブル世代っていうのも、どうなのかなあ?

 JKの、悩み。

 「アイドルのような華やかさは、御社の未来に、あるんですか?」





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