悪に強きは善にもと、

@MasatoHiraguri

第1話 「悪」を知ろう日本人

 「悪に強きは善にもと、世のたとえにも言うとおり・・・」

  ご存知、河内山宗俊、松江候屋敷、玄関先での啖呵です。


  「正義感だけの人間とはやっかいなもんです。

  なにしろ、裏を返せばお人好しで信じやすい。

  つまり、人にだまされやすいということ。

  なんといっても、他人の悪の部分を感じとれるのは、自分に悪の部分があるからです。

  それがない人間は...。」

  寺沢武一 「バット」


  日本人は遣隋使・遣唐使の時代より、中国(の古典籍)を学ぶことで、日本人としてのアイデンティティを形成してきました。中国人の優れた思想・文化・技術といった諸相実相を砥石(刺激)として、私たちの隠れた日本人性を磨きだすことができたのです。

  しかし、この「中国」による人間性の形成法、唯一の欠点は、「善」ばかりで「悪」が無い、という点にあります。

  現在、中国の国家ネット新聞である人民網日本語版に見る、中国人の政治家・報道官は善人ばかりだし、紙面に溢れる「中国世界」は、嘘の無い善の世界。


  嘘つきで軽佻浮薄・悪逆非道の英米政治家や報道官の、いい加減な声明やコメントに対し、懇切丁寧・ストレートに・真摯に・紳士的に応答する中国人を見ていると、詐欺師と教会の日曜学校の(超まじめな)先生の掛け合いのようで、何時までたっても話はつかない、という気がしてくる。

  なにしろ、はなから人や国を騙すことをベースにしている国家と、大義や徳の政治を志向する純粋民族とでは、話がかみ合うはずがない。

  さすがに、国家として4千年の歴史のある中国ですから、幕末以来、騙され通しの日本のように、いつの間にか、政治家の95パーセントが韓国人なんてことにはなりませんが、アヘン戦争以来、苦労されています。

  私が中国人を偉いと思うのは、欧米の嘘・悪の威力を散々知らされながらも、中国人は決してそれに染まらず、染まろうとしないところです。

  これが、流れ者の三国人(ユダヤ人・韓国人・台湾客家)と違うところです。

  悪を悪と知りながらも、善で対処してきた。


続く

2022年8月20日

V.1.1

平栗雅人


  


  


絶望感すら沸いてくる。

  同じ善人とは言いませんが、だまされやすいアジア人の一員である日本人としては「これじゃ、で、さすがにこれでは、何時までたっても話はつかない」と。


 先達である中国人がそうなんですから、日本人が欧米人

   

創価学会だの統一教会だの台湾客家だのといった、宗教集団

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