第18話 なんか大事に発展してるのだが…2/2【クリシャ視点】

今朝、ロワ先輩が私を助けたせい?なのかはよくわからないですが、こんなことになってしまいました。


「先輩…」


先輩と会長がグラウンドでなにかしているのをただただ窓から見ることしかできない……方たちとはさすがに違います。


私とて、なにもできないわけではないのです。先輩はなにかと私が年下のせいでいろいろ助けてくれます。けど、今朝のは先輩がいなくても…いえ、あれはいなかったら大惨事になっていたかもしれないです。


「あちゃー」


少し遅れてきたクリシャは、窓際の人混みをみてため息を吐いた。

さすがに人が多すぎる…ということに軽く引いている。


「やっほー。クリシャ、こんなところでどうしたんだ?おまえ、人混みは嫌いじゃなかった?」


「あぁー」


俗に言う、幼馴染ってやつが来ました。ボタンを全て留めていない少し開いた制服を着て、左手をズボンのポケットに入れて右手にはメロンパン。

少しチャラい見た目に反して、中身はこどもなシューヤという一年生です。


「別に。なぜかみんな集まってるなぁって」


「そりゃ、集まるだろうな。2年と3年は。生徒会長と2年生の誰かがグラウンドにいるし」


「なんで?3年生の先輩の可能性もあるよね?」


素直に気になってしまったのもありますが、即座に2年生というワードが出てきたことに驚きを隠すように私は言いました。


「ほら、おまえもバカじゃないんだから。よく見てみろ。制服の袖の色が地味に違うだろ」


魔力も使いつつ目を凝らすと、確かに制服の袖の縫い合わせるために使われている糸が会長のものがなにも見えないのに対して、ロワ先輩のものは赤い糸ちらついている。


「ほんとねー。やるじゃん」


「俺だってバカじゃないんだよ。じゃーな」


シューヤは、メロンパンを持って教室へ戻る。私は、もう少しだけこの2人の行く末を見守ることにしたのでした。


しばらくして、二人が剣で戦い始めました。だけど、ロワ先輩の剣がおかしい。

会長との剣の質が全く違うように見えます。


いつも実戦で使ってるかのような光沢と魔力の流れを受け取る波が、会長の剣にはありません。だけど、ロワ先輩にものにはあります。しかもロワ先輩の剣に傷もついています。


(この年齢でできる職業としたら、冒険者?でも、いくら登録できる年齢が低いとはいえ、最初はみんなモンスターとの実戦に慣れないはず。この地域でトップのこの学校でも実戦が出来る人は少ないから…)


とてもじゃないがありえない。学生が冒険者なんて、危険すぎです。

だけど、あんなに速ければ…


自分の頭の中で疑問が出てくれば、自然と自分で解決してしまう。そもそも、全部想像なのだけど。


「あれ?」


考えている最中、ずっと目を閉じていたせいで先輩と会長がどうなったのか見るのを忘れてしまった。目を開けた瞬間、歩いてくるアリシア先輩。


(今日先輩にいろいろ聞いてみよっ!そうしよう!うんうん!)


私は結局、今日のお手伝いのときに先輩に聞くことにしたのでした…


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クリシャの一人称を統一しようとしたら多分(絶対)変な感じになったと思います…

違和感があったらすいません…

あとタイトルに空白が入ってないときがあると思うのですが、そのときはiPadで投稿してるんだなって思ってください。なぜかiPadだと空白入らないんですよね…

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