第二部/第九章 新たなる力
第167話 前進同盟との共闘成立
167
時を
「四鳴家と〝
クマ国の過激派団体〝前進同盟〟の指導者オウモは、巨大なバス型の移動車両、ホバーベースの窓から見える、地球日本と異世界クマ国、二つの世界を揺るがす怪物のシルエットを指さしながら、桃太らに共闘をもちかけた。
「もちろん、
額に十字傷を刻まれた少年、
「わかりました。共闘をお願いします。ですが、強制労働施設から救出した子供達は、戦いに巻き込まないでください」
「わかっているとも。ケラウノスを追うのは、吾輩達が乗り込む一台だけだヨ。それでも、神鳴鬼ケラウノスに追いつくまでの
オウモ達が使う、角を連想させる一対の巨大煙突がついた、幅二メートル、車高四メートル、長さ一五メートルに達する巨大車両ホバーベースは、足下に熱風を吹き付けて浮遊することで、水辺や不整地をものともせずに走行することが出来た。
とはいえ、異界迷宮カクリヨは広く、〝
その間にオウモはサイドポニーの目立つ少女、
「あのバカボンボン、啓介が作ったこの鎧と戦闘服はとにかく使いにくいんだ。黒騎士さんみたいに堅いわけじゃ無いし、戦闘服部分も脆いし。アタシとしては、まず灰色というのが嫌なの。可愛くないし、カッコ良くもない」
「フム。柳サンの名前にあやかって、紺色に塗り直すかネ。……酷い劣化だヨ。盗んだ情報の上辺だけを真似たから、弱点がむき出しになっている」
「あと弓も使いやすくして欲しいし、盾も欲しいなあ」
「技術者としてやり甲斐のある仕事だヨ! 攻防一体型の
桃太は、心紺とオウモのそんなやりとりを見ながら、目をキラキラと輝かせた。
「オウモさん、俺も
「ホウ、貴重なデータを得られそうだ。是非とも使ってくれたまえ」
桃太は、黒騎士が着る鎧のスペアだという機械仕掛けの全身鎧を試着したものの、残念ながら動かすことが出来なかった。
「出雲クン。この蒸気鎧も〝
「そんなああ」
――――――
あとがき
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