第35話 修行の成果
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更に、団員の
「
桃太がトンと地面を叩くや、衝撃が波となって山々を走り、潜水艦のソナーのように人間の位置を返してくれた。
(カムロさんが教えてくれたのは〝
牛頭の仮面を
(よし。場所さえわかれば、後は耳を澄ますだけだ)
桃太の黒い瞳が青く輝く。
彼の耳が風と大地の振動を捉え、言葉として再構築する。
「ギャハハ、燃やせ燃やせ。〝
「
里では二〇名あまりの元研修生が、酔っ払ったように破壊活動を繰り広げていた。
彼らの眼前にあるのは民家だというのに、もう理性や良心が残っていないのかも知れない。
また里に続く山道の入り口では、一〇人の
「おれ達、
「舞台登場、役名宣言――〝
「舞台登場、役名宣言――〝
「舞台登場、役名宣言――〝
「「「これぞ我ら選ばれし研修生、林魚隊一〇人の必勝作戦。ターゲットは、
桃太は聞いたままを伝えて、
「ああっ、柳さんも祖平さんも無事で良かった!」
「センセー。アタシたちは逃げてきたけど、この子達のパパとママが殺されたんだ」
「神社の倉庫を勝手に荒らして、止めた宮司さんと奥さんを、耳の見た目が違うからモンスターだって切り捨てた。あの人たちは正気じゃないっ」
遥花がたどり着いた二人と幼子を抱きしめたものの、今度は乂も阻もうとはしなかった。
「最初に来るのは一〇人、だけど他の二〇人もこっちに来るって言ってる。迎撃しよう」
「すごーい、とっても便利サメ。〝
「クール! さすがは相棒、スパルタジジイの特訓をくぐりぬけただけあるぜ」
「褒めすぎだよ。カムロさんの教え方が上手かったからさ」
桃太は紅葉が舞い落ちる山道で、
元教師である
「男子三日会わざれば
「遠亜っち、これってどういうこと? あの劣等生はクソステータスで有名な、学級委員長のオマケだったよね?」
「心紺ちゃん。出雲君と
――――――――
あとがき
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