蒼くて碧い

藍空海晴

夏休み

「今日の感染者数は...」

ミンミンと鳴く蝉の音は昨日にましてうるさく感じ、テレビから毎日聞こえてくるこの文言にも嫌気がさしている。

私は高校三年生の碧衣。お母さんが名前をどうしようか悩んでる時にこの街の海を見て名付けたそう。

かれこれ17年見てきた海に私は価値など感じられなくなっているんだけど、、。

もう夏休みと言うのに今日もまた勉強もせずアイスを食べてはゴロゴロしてしまった。自分でも受験の為にも勉強しないと行けないことは分かっているんだけど、何かやる気が出ない。こう、なんというか、心にモヤモヤがあるというか腑に落ちてないというか。そもそも自分の学びたいことなんてわかんないしなりたい職業なんてもっっっとわかんない。

このまま自堕落に生きてたいなぁ、、心の中に留めようとしたのに言葉に出てしまったそうで飼い猫のウミ(この子もまた母が名付けた)がニャーとこちらを睨んでいる。

あー怖い怖い、今日は天気もいいし久々に砂浜にでも行ってみようかしらね。

近くに住む同級生の蒼も誘ってみようか。夏休み中なんやかんや遊べてないし。てか蒼が夏休みは勉強頑張らないとみたいなこと言ってて遊びに誘えなかったんだよなぁ、、

そんなことを考えていると気づけば蒼の家の前にいた

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