第50話 洗濯ミス?


お風呂上りに、ドライヤーでジェニー姐さんの髪を乾かしつつ、次のことを始めるワタシ


それは、お洋服の洗濯です



【買い物履歴】で購入するのは




【全自動洗濯機 月立 白い誓い 7kg 49,800円】


【洗濯用洗剤 あタックル0詰替え用 1,200g 1,290円】


【柔軟剤 フレミング消臭実感詰替え用 2000ml 1,390円】


【家庭用無停電電源装置 クレバーUPS 4800VA 299,900円】




入浴で使った浴槽とビニールプール内のお湯を【インベントリ】で廃棄し、


浴槽に以前購入して【インベントリ】に保存してあった水道水を張っておきます



そして、更に追加で購入したUPS(3台目)に全自動洗濯機を繋ぎます


全自動洗濯機の給水を風呂水汲み取りモードにして、


排水ホースはビニールプールに入れておきます


これで、浴槽から給水して洗濯、洗濯排水はビニールプールに溜まることになります


後は洗濯物を入れ、洗剤と柔軟剤を投入して、洗濯開始!


(いやぁ~、全自動洗濯機って便利だよね)

(昔の2槽式洗濯機だったら、洗濯、脱水、濯ぎ、脱水と、)

(いちいち洗濯物を入れ替えしなければならなかったのにね)


ん?

2槽式洗濯機?



そんなことを頭に思い浮かべならが洗濯開始ボタンを押そうとしたら、


自分の髪にドライヤーをかけながらワタシの様子を伺っていたジェニー姐さんに声をかけられます



「スキニーちゃん、あなた、これから何をするの?」


「え? 洗濯ですけど」


「洗濯? それは着ていた服を洗うということかしら?」


「ええ、もちろん」


「そんなことをしなくても、洗浄(ウォッシュ)か清潔(クリーン)の魔法を使えばいいんじゃない?」

「それくらい、私がやるわよ?」


「チッチッチ、姐さん分かってないのです」


「え?」


「さっき、お風呂入ってどうでした?」


「はじめてだったけど、とても気持ち良かったわ」


「でしょでしょ? 洗浄(ウォッシュ)や清潔(クリーン)では得られないスッキリ爽快感があったでしょ?」


「ええ、そうね」


「お洋服の洗濯も同じなんです」

「洗濯機で洗って乾かすと、ふんわり柔らかな触り心地で、いい匂いに仕上がるんですよ?」


「それって、あのジャージのいい匂いのことかしら?」


「ですです」


「それはとても魅力的ね? 私の服もお願いできるかしら?」


「もちろんです」



そんな感じでジェニー姐さんのお洋服も一緒に洗濯することになりました


ジャージ以外にもエプロンやらワンピースやらで、結構な量ですが、洗濯スタート!


洗濯モードを洗濯・乾燥にして、乾燥まで仕上げてしまいます


「この洗濯機、7kg対応なんだけど、割といっぱいいっぱいになっちゃったね」

「それにしても、全自動洗濯機、最強じゃない?

「洗濯から乾燥まで放置しておけばいいんだから、ホント楽だよね」

「この時間に他のことができるもんね」

「でも、電気をかなり使うから、電源のバッテリー残量には注意しなくっちゃ」



そんな感じで、UPSのバッテリーの充電量を気にしつつ、他のことを始めるワタシ


(ジェニー姐さんの髪が乾いたら、ワタシの髪もドライヤーしなくっちゃ)


洗濯と乾燥が終わるまで全自動洗濯機を放置するワタシなのでした




そして洗濯・乾燥が終わった時、思わぬ刺客に襲われるのでした


「ぎゃ~、ちっ縮んでるぅ~!」



洗いあがりを確認しつつ、洗濯物を回収していたのですが、



麻みたいな素材でできたジェニー姐さんのエプロン

綿みたいな素材でできたジェニー姐さんのワンピース



これらが見事に縮んでしまっていました


ワタシのワンピやジェニー姐さんのジャージは大丈夫だったのですが・・・



「ジェニー姐さん、すいません。お洋服が小さくなっちゃいました」

「加熱して乾燥させると縮んでしまう素材があることを忘れてましたです・・・」


「え? そうなの?」

「まあ、残念だけど仕方ないわね。あきらめるわ」

「でもなんだかそれ、あなたにぴったりの大きさになってない?」

「あなたが着られるのなら、貰ってちょうだい?」



縮んだジェニー姐さんのお洋服は、サイズ的にワタシにピッタリな感じになっちゃいました


ということで、縮んでしまったお洋服はワタシが貰うことに


不幸中の幸い? 的にワタシのお洋服バリエーションが増えちゃいました



ジェニー姐さんには、ワタシが代わりのお洋服を用意します


「ジェニー姐さん、代わりのお洋服はワタシがご用意しますね?」

「どんな感じのお洋服がいいです?」


「ありがとう」

「そうね~、野外活動用といった感じかしら?」

「丈夫で汚れてもいいようなモノが欲しいのよね」

「それと、その中に着るモノ、肌を保護する感じかしら」

「そんなモノがあればありがたいわね」


ジェニー姐さんのご要望を聞いて選んだのは、




【スポーツタイツ 黒 1,980円】 ピッチリ密着タイプ



これはアレです。男性用のピッチリタイプのトレーニングタイツです


ジェニー姐さんが履くと全体的にブカブカな感じになっちゃいましたが、


薄手のスキニーのような着こなしになり、それはそれでアリだと思います


(ウエストはゆるゆる気味ですが、ヒップはピッタリなのは指摘してはいけません)




【7分袖Tシャツ 黒 1,500円】 ピッチリ密着タイプ



これはアレです。男性用のタイトな感じのTシャツです


7分袖なのですが、ジェニー姐さんには長さピッタリ


男性的にはタイトなのですが、ジェニー姐さんには、ちょっとゆったりで良い感じです


(全体的にゆとりがあるのに、お胸はピッタリ、さすがです)




【作業用ツナギ 上下分離タイプ グレー 3,980円】 夏用



これはアレです。DIYや庭いじりの時に使っていた作業用ツナギです


薄手ですが、丈夫にできています


汚れも目立ちにくいグレーです


ジェニー姐さん的にはちょっと大きめですが、裾を折った感じがかわいらしく感じられてGoodです


(男物の服を着る女性って、なぜかかわいく見えますよね?)




【作業用エプロン デニム地 インディゴブルー 990円】 ポケットが沢山



これはアレです。DIYや庭いじりの時に使っていた収納ポケットが多いエプロンです


これぞデニム、そんな感じの色と素材感です


(ポケットが多いので、薬師のジェニー姐さんにも便利だと思われます)




こんな感じで、お洋服の洗濯と、ジェニー姐さんの代わりのお洋服の選択が終わったのでした



ワタシも早速ジェニー姐さんのお下がり(縮んだお洋服)に着替えます


「あら? なんだかあつらえたみたいにピッタリじゃない」

「それに私が着ていた時より、似合ってるんじゃない?」


「え? そうです?」

「何だかジェニー姐さんからお洋服を奪ってしまった感じですけど」

「そう言ってもらえると、とても嬉しいです」


やっぱり、似合っているとか、お洋服を褒めてもらえるのは嬉しいものです



「ジェニー姐さん、着心地とかどうです?」


「ええ、中に着ている滑らかな素材の服がとても肌触りが良くて、快適よ」

「外の丈夫そうな素材の服も、要望どおりだわ。ありがとう」



ジェニー姐さんは、なんだか現場で働くレディースさんみたいなコーデになっちゃいました


でも、知的なジェニー姐さんが、ちょっと大き目の男性用の服を着ているのは、アリに見えます


(カッコイイのにかわいく見えて、なんだかとてもオシャレさんです)



「ジェニー姐さんも似合っています。素敵です!」

「なんだか着こなしが、ナウいですね!」



ん?

ナウい?

どういう意味?



言った本人も、言われた人も、よく分からない褒め言葉が口を衝いて出てきたのでした


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