読み応えがあり一気に惹きこまれました。そしてとても、怖い。幽霊より人間が怖いと私は思っているのですが、この作品は正にそれを描いていました。最近は暖かくなってきたはずなのに物凄く身体が冷えました。滅茶苦茶怖かったです。最後のシーンで主人公と一緒にぶわっと汗をかいたような錯覚に陥りました。同じタイトルの短編があるので是非読みたいですが、どんな真相が隠れているのか怖くて中々手を伸ばせない私です。心の準備が出来たら是非とも読んでみようと思います。
　情報が綺麗に整頓された状態で文章として美しく綴られていたので、本当にどこかであった誰かの人生の1ページを覗いた気分にさせられる魅力ある物語でした。