愛に溺れて
不良のケイジ
愛に溺れて
とある者、幼い少女がおりました。
少女は生まれた時から愛を知りません。
なぜなら生まれてすぐ捨てられてしまったからです。行く手のない少女を哀れだと見かねた神父は少女にこう言い放ちました。
「私の所へ来るかい?」
住む家も金もない少女はそっとうなずき神父の後をひなのようについていきました。
行き着いた先は教会でした。神父は今まで捨てられた子を7人程連れていたのです。そしてこの少女が8人目の孤児となりました。神父は少女を教会の中へ入れると部屋へ案内しました。少女は何故自分を助けたのか問いました。
その問いに神父は
「私の夢は世界中の子供を救うことだよ。だから君を助けた。子供を死なせたくはないからね。」
そう伝えたあと、少女は理解し、納得した。
部屋に入ってから神父が他の子供の紹介をする為準備が終わったら食堂にきてほしいと伝えられた。
少女はひとまず頷き、神父は部屋を出た。
部屋の中を探るとタンスの中には青い服、布団や洗面台があった。少女は困惑したがそれはすぐに気づいた。
あの神父らしき人は1週間前からうろうろしていた。
視察をしたのかと。
着替え終わった少女は部屋を出て食堂に向かった。食堂には14の女子が3人、18の男子が4人いた。
その奥に神父が笑顔で立っていた。
「やあ、食堂まで迷わずこれたね。偉い!」
そういい、少女を皆の前に立たせ
「紹介しよう。今日ここに住む事になったアリスだ。皆、仲良くするように。」
そういい、名前までつけて貰えた事に喜びを感じた。そして1人ずつ名前を聞き、最後の1人になると
「俺の名前はリアンだ。宜しく」
と誰よりも優しそうな青年が言った。
少女はその青年に初めて恋をしたのだった。
しかし、青年の周りには3人の女子がいて常に話をかけられない状態だった。他の誰よりも人気だったのだ。少女は自分では無理かと諦め、落ち込んでいる時隣にルイが座り込んできたのだ。
「大丈夫ですか?」
ルイは礼儀正しく常に敬語が外れないそんなルイが初めてアリスの隣に座って話しかけたのだ。
アリスはリアンの事について語りました。
するとルイは
「リアンは昔からそういうやつです。女好きなんです。」
とまるで、リアンを知ってるかのような言い方でアリスはつい、リアンとどんな関係か聞いてしまいました。ルイは
「リアンとは兄弟なんです。義理の、なのであんまり仲は良くありません。」
アリスは驚いたが、それ以上口を突っ込むのは辞めた。
それからルイとはよく話す仲になって2人は恋をした。話しているうちにアリスはルイの誠実さを、ルイはアリスの優しさに惹かれていった。
そして夜。ルイはアリスを部屋に呼んだ。アリスはルイに呼ばれた理由を知らないままルイの部屋に入った。ルイは待っていたといわんばかりにアリスをルイの隣に座らせた。
ルイは
「君のことが好きだ。僕の彼女にしたい。」
そう伝え、アリスは初めて自分のことを好きになってくれたルイに応えたいと返事を返した。2人は暗い中、二人の愛を育んだのだ。
そして次の日の朝。
2人は服を着て一緒に手を繋いだのだ。2人が愛しているからこそ、この行為はできないのだとアリスはしみじみ思った。ところが前から歩いてきたリアンがその2人をみて激怒したのだ。
「ルイ!お前が何故彼女といるんだ!」
リアンが叫んだことによって二人の関係は全員に知れ渡ってしまったのだ。
そしてルイも対抗して争い始めた。アリスの目の前でアリスを取り合う兄弟喧嘩が始まってしまったのだ。アリスは半分涙目で通りかかった女子に助けてもらい、別室で話をした。その後神父が駆け寄り、ルイとリアンに罰を与えた。アリスを困らせた罰として雑巾で廊下を10周させられていた。
その後、戻ってきたルイとまた愛をもらった。
口同士の。
深い愛は部屋出ないとできない為また夜にアリスは呼び出された。アリスはいつも通り部屋に行くとそこにはルイではなくリアンがいた。真っ青な顔をしたアリスは部屋を出ようとしたがリアンによって阻止されてしまった。
リアンはアリスを脅すように
「俺の彼女になれ、さもないとルイを殺す。」
そう脅されてしまい、アリスは渋々受け入れるしかなかったのだ。アリスの服のボタンに手をかけられ、ゆっくりと服を脱がされた。アリスの白い肌はリアンに丸出しであった。そこからリアンにベッドの上へ投げられ、激しく体を壊された。
次の日の朝アリスは泣きながら廊下を歩いていた。また今夜もリアンに脅されたからだ。アリスはそんなリアンと早く離れたかった、早くルイに会いたかった、が、そんな時に耳の痛い話がアリスに入ってきた。何とルイが殺されていたのだ。
とある大事な部位も粉々にされ、見るも無惨な姿になっていた。
アリスは絶望した。
リアンに殺されたんだとそう思い、悲しみに暮れた。
あれからほぼ毎日夜はリアンの玩具になってアリスは感情を失い、ベッドの上で狂い泣いた。
とある日、神父がアリスを呼んだ。
アリスは無感情のまま神父の元へ行った。神父はアリスを心配したが壊れたアリスには前が性欲に飢えた者にしか見えなかったのだ。そして、神父が出ていった後、アリスは助けを求める為にもう1人の男ユユに声をかけたのだ。ユユは助ける代わりにアリスを嫁に欲しいといいだしたのだ。アリスはその条件を飲み込み、ユユに思いを託したのだ。
ユユの助け方は残酷だったがユユの提案でアリスは頷いた。
リアンは四肢分裂していて息もしていなかったけど、ユユはアリスを連れて2人で逃げようと提案してくれたのだ。その夜にそれは実行した。
実はユユは家出少年だったらしい。
見合い話を蹴ってここに来たら家族になったと話しているがユユはなんやかんやいって優しい青年なんだなとアリスは惹かれた。
ユユの家について結構大きめでアリスは目を疑った。中に入ってユユは母に
「ユユはこの人と結婚します。」
と伝え、歓迎ムードになった。
アリスは色々豪華なご飯を食べたり、広いお風呂を使った。
そして結婚服をきて式を上げたあと、ユユと話しながら打ち解けていった。
そして夜を迎えた。
ユユは
「大丈夫。痛くしない。子供は何人欲しい?君と我
が子を死ぬまで愛しているから」
そう伝えたあと、夜の営みはおわり、無事、子供を出産した。
双子だった。アリスはユユの顔をみて子供を抱きながら
「ああ、やっと愛がわかって嬉しい」
と呟いた。
愛に溺れて 不良のケイジ @KOTOBANODANNGAN
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます