02:『知的遊戯研究会』とは?
説明しよう!
『知的遊戯研究会』とは――体力や瞬発力など、およそ運動神経の良さには左右されない、戦略と駆け引きをもちいて勝敗を決する智略をかけた
──てことで改めて自己紹介をしよう。
僕の名は
この部活は去年作られた部活で、やる内容は先述の通り頭を使うゲームを行っている。例えばチェスや将棋、オセロや囲碁なんかがそうだ。他にも世間的にはあまり知られていないマイナーなゲームや、自分たちで独自に考案したゲームを作っては実際に遊んでみるということをやっている。部員はご覧の通り、多くはない。僕の後輩は今のところ二人だけだ。
高校一年生の
安堂一夏(あだ名はチロ)は元気発剌、今どき風の女子高校生。ツインテールで童顔の幼い見た目とは裏腹に、中身は相当にヤバい。論理的思考力と頭の回転の速さは、まさに非凡の一言。僕はゲームで幾度となく彼女に敗北を味わわせられている。舐めてかかると痛い目を見るぞ!
一方の芽有鈴は、チロと比べれば大人しめ。言動や見た目の印象もそうなのだが、彼女もまた気をつけなければならない。当然と言えば当然だが、鈴は僕ではなく同性であり同級生のチロの側につくことが多いからだ。
とはいえ、彼女はどちらかと言えばプレイヤーよりはゲームメーカーやレフェリーとしての立ち位置が多い。彼女がゲームを作り、僕らがそれを遊ぶ。審判役をやることが多いとは言ったが、彼女は彼女なりにプライドを持ってゲーム作りを日々行なっている。ゆえに誰かに肩入れするということは当然ない。そこは僕も信頼を置いている。プレイヤーとして相手になることは少ないが、それでもそこそこには強い。彼女もまた舐めていると痛い目を見るぞ!
てなかんじで、そんな彼女たちと共に僕は日々の部活動に励んでいるのである。
して、時に今は放課後で部活のさなか。僕はチロととある派閥について言い争い、火花を散らしていた。それは日本を二分するとある重大な勢力についてだった。悲しいことに、僕とチロはどうやら所属が違うようだ……。ならばどうする? そう、戦うのみ!
今、決戦の火蓋が切られたのであった!!!
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