第11話 VS前冒険者ギルドマスター

 ある酒場の二階…


 そこでは、今日の売上を勘定している動く筋肉がいた!


 前冒険者ギルドマスター ブソ

「クソ!不景気だな! 西の魔王が倒されても、まだ北と東と南の魔王がいる。


 これから、西の魔王領となっていた、ポーンコツ王国の元領地を完全に取り返す作業を始めないと行けないのに、あのポーンコツ253世は逃亡しやがる!


 だが…変だな…


 なぜ…他の国も動かない?


 どういう事だ?


 それに、アイツ(今の冒険者ギルドマスター)早くアルトって奴を説得しろよな~。


 ハァ、元勇者召喚された奴だったとは…


 俺の死刑を求めただと!


 ざけんなよ!


 俺は、管理者サーギー様の言葉に従っただけ!


 それのどこが、死刑に値する罪なんだよ!」





その時その話題のアルトは、ブソの真後ろにいた。


アルト

「(駄目だこりゃ…


全く罪の意識なんてないな…


未だに、自分は無関係の無罪だと自己催眠をかけてやがる。


こりゃ…死んでもわからないクズの分類だな…。)」




前冒険者ギルドマスターブソ

「さてと、お金の無い冒険者の女の子に教育してあげましょうかね!」



なにをやる気だ?


アレ?


あの男の奴、冒険者ギルド職員だな?


うん?


あ?


あの横にいる、女の子は冒険者なりたての魔法使いじゃないか!



確かあの子は、魔王城に出発する前に、薬草の取り方を教えた女の子ミーナだな!


ギルド職員の男は、ニタニタしながら帰って行った。



女の子ミーナが、服を脱ぐようにブソに言われる。


前冒険者ギルドマスター・ブソ

「薬草すら、取れないようだとランクが上がらないよ! 俺が一声言えばすぐにG(最底辺ランク)から、E級に上げてやれる。


その代わり、そうだな3ヶ月は夜のお供をしてもらうぞ!」



アルト

「(薬草が、取れなくなった?そんなわけがあるか。


 平原に、しっかりと見ればたくさんあるだろ!


 しっかりと、見分け方を教えた…



 教えた…


 どこで?


 平原…


 平原…


 あ…


 オレが、焼いてしまった…


 それで、この子がこんな目に…


 ゴメン…


 すぐに、処置をする。)」




ミーナは、まだ服を脱げてない。


それを待たずして、襲いかかる前冒険者ギルドマスター・ブソの元気過ぎる部分を…



チョキン!



カットした。



「ネムレーヤ!」


二人共寝かして、ミーナを別名義で借りている宿に寝かす。


軽い…


こんなに軽いとは…


あんなに事に、手を出すとは…


そうとう、困っていたのだな…


ミーナの財布にあったのは銅貨1枚…


恐らく、俺が平原焼く前から困っていたのだと思うが…


こっそりと、銀貨と金貨をミーナの財布に入れておく。


あと食べ物と、書き置きをしておいた。




さてと、本命に行く前に別の酒場で出来上がったギルドの不良職員さんも、尋問にご案内〜!




前冒険者ギルドマスター・ブソ

「ここはどこだ! クソ! 縛っているのか!


舐めるなよ!スキル!筋力10倍!


ふんぬ〜!」


メキメキメキメキメキメキメキメキ!


盛り上がる筋肉!


見るものを魅了する躍動感ある筋肉!



だが…







プシュー!



風船が、膨れるように肥大化した筋肉だが、風船に針をゆっくりと刺されたみたいに、空気がぬけるが如くしぼんでいく…


それも、元の筋肉よりもしぼんで、皮と骨になったブソ」



「ヒァーーーーーーーー!」


それを見て恐怖する、不良冒険者ギルド男職員

・ダメ



そこに、ヌーっと姿を表す、仮面を被った男…


仮面の男(アルト)(変声中)

「ハァ、困りましたね。困るのですよ!今の王都にこんな不祥事をやってくれたら困るのですよ!


どうしてくれよう!」


前冒険者ギルドマスター・ブソ

「ぎじゃま!わじを、誰だど思っている!」


仮面の男(アルト)(変声中)

「うるさい、スキルすら忘れたボケ!」


前冒険者ギルドマスター・ブソ

「ボゲどらんは! なにがざいぐをしたな!」


仮面の男(アルト)(変声中)

「黙れ!スキルを、失敗したボケ!」


不良冒険者ギルド男職員・ダメ

「俺は、貴族の三男様だぞ!こんな事をしてただで済むと思っているのか!


 もうすぐ、叔父のマジメスーギ公爵が王都に来る!

 

 どこの組織の奴かわからんが、どうなるかわかっているんだろな!」


仮面の男(アルト)(変声中)

「オイ!今の元ギルドマスターや、現役のギルド職員は、ボケているのか?


 ハァ… 駄目だ…


 さっさと殺して、凍らせるか…


 ホレ!」


仮面の男(アルト)(変声中)が、手をかざすとギルド職員ダメの足から氷漬けになっていく!


不良冒険者ギルド男職員・ダメ

「ヒィーーーーーー!やめろ!止めてくれ!


何でもするから!止めてくれ!」


仮面の男(アルト)(変声中)

「ふーん?どうだか? 後で調べるか!


では、スキルを忘れたボケマスターを…」



前冒険者ギルドマスター・ブソ

「誰がボケマスターだ!


貴様!スキル!筋力20倍!


アレ…ウソだ!ウソだーーーーーー!」




仮面の男(アルト)(変声中)

「はい、ボケマスター就任おめでとう!」


前冒険者ギルドマスター・ブソ

「そんな!そんな馬鹿な!」


仮面の男(アルト)(変声中)

「お前ら、なぜ捕まったか、わかる?


オイ!ボケマスター!


お前、今回の勇者召喚の儀に出席した貴族を全て言えるか?


やっぱりボケたから、言えないだろ!」



前冒険者ギルドマスター・ブソ

「言ってやる!ボケにするな!


ポーンコツ253世陛下


ポーンコツ公爵


クソボケ公爵


ゲキクソ公爵


マジメスーギ公爵


ミッタラメール侯爵



そして、俺だ!」



1人だけ不正解!(ギルド資料が正解だと仮定すると)


だがマジメスーギ公爵は、あの場にいたのか…


有罪だな…



さてと、この劇も終わりにしないと!



仮面の男(アルト)(変声中)

「オイ!優秀なギルド職員君よ〜


誰が、この王都に来るのだよ?


もう一回言ってみろや!」


不良冒険者ギルド男職員・ダメ

「マジメスーギ公爵叔父様だ!


おそれおののけ!」



仮面の男(アルト)(変声中)

「お前… 賢そうだけどダメだな…。」


不良冒険者ギルド男職員・ダメ

「ダメだと言うな!この!」



仮面の男(アルト)(変声中)

「ハァ… オイ!なぜ陰謀渦巻くこの王都に、今になってマジメスーギ公爵がやってくる?


 聞いているのだろう?


 なんとなく、察しはついているのだろう?


 二人共!


 冒険者アルトの事だよ!


 で?


 そのアルト魔王城出発前まで、冒険者の基礎を教えていた女の子ミーナを手籠にして、アルトを怒らせてどうするんだ?


 お前たちは?ナニが狙いだ!


 なぁ、ギルド職員さんよ?


 お前の叔父様と、アルトを対立させてどうするつもりだ!


 前冒険者ギルドマスター・ブソよ!


 貴様もだ!


 何が狙いだ!


 吐け!」


 電撃が、ブソとダメを襲う!


 マジで怒っているアルトに、手加減なんて無理ですね!



「「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」」


サパン!


冷水をかけられる、ブソと、ダメの二人


不良冒険者ギルド男職員・ダメ

「そんな事…知らなかったんだよ…


助けてくれよ!助けてくれよ!


まさか、そんな関係だと知らなかったんだよ!


あの女は、役に立たないって3日前にパーティーを追い出されて、金も持ち逃げされて困っていたから、なんとかしたいからって、そこの前冒険者ギルドマスターの年中発情オヤジを紹介したんだよ!」



泣き叫ぶギルド職員…


腹が立つが、殺さずに…


どうしよう?


よし!



「カキン!」


とある、下半身の凍った部分を折った。


仮面の男(アルト)(変声中)

「オイ、ギルド職員!


今から、そのパーティーの功績を公平に4等分にして、ミーナの正当な評価をはじき出しその功績を持ってD級試験を受けに、隣町に明日の朝に出発させろ!


どういう事を言っているのか、わかっているな!


すぐだぞ!」


コクコクと、首を縦に振るダメ。


凍結を解除して、少しは使える転移魔法で冒険者ギルドに直接送る。



あーーーーーーー、転移魔法は疲れる!



さてと、次は前冒険者ギルドマスターだな。


コイツは、用済みだな。



「(ネムレーヤ 無詠唱版)」



ゴト!


グー!ガー!



よく寝るよな、コイツ…


スキル[守るもの]発動!


派生スキル[冷凍睡眠]起動!


そして、氷漬けにする!


この[冷凍睡眠]使う事があるのか?ナンテ思っていたけど、使ったな…ハハ…。




そして、元の酒場の二階に置いておく。




疲れたな〜





さて…


困ったぞ…


次の…国王候補か、大統領候補を探さないと…



そう言って、町外れの隠れ家に入って寝るアルトであった。

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