運命のツインレイシリーズPart4『涙のタイムスリップ編』

星の‪りの

運命のツインレイシリーズPart4

『涙のタイムスリップ編』


まえおき



 『失くして初めて、その大切さを知る』とよく言いますが、失くしてから知っても、もうどうすることも出来ないものもあります。

 たとえば、それが大切な人なら尚更でしょう。

 どれだけ大切だったか、どれだけ愛していたか、目の前からいなくなって初めて知るとき、もしタイムマシンがあったなら? などと、SFめいたことも真面目に考えてしまいます。正に、タイムマシン物のドラマや映画の数知れないほどの多さがそれを物語っているでしょう。



 子供の頃は、時は無限にあるものだと思うものです。毎日が退屈だと、早く過ぎて欲しいと。大人になると、少しでも時を大切にしたいと思うようになるのは、年を経て次第に人生は有限だと考えざるを得ないからかもしれません。



 生きていれば、いつかは会える日も来ます。しかし、亡くなってしまった人達とは永遠の別れしかありません。

 大切なその人達との時間を取り戻せるものなら取り戻したいと思うかもしれません。



 生まれてすぐ教会に捨てられた美羽みうは、はたから見れば不幸としか思えない生い立ちですが、過去に自分を捨てた両親に対して少しも恨むことなく、育ての親に感謝をしながら生きてきました。

 そんな健気けなげな美羽を、天は見捨ててはいなかったようです。


 この不思議なタイムスリップは、過去に出来なかった自分の欲望を叶えようとする欲深い者には起きません。純粋に失くした大切な愛や絆を知りたい人間のための奇跡の時間旅行なのです。










 <お断り>

 作中に出てきます建物、施設、土地などの名称は実際のものとは関係ございません。お話はすべて架空のものですのでご了承くださいませ。


 また、一般にも知られています、お伽噺や古事記などに書かれている謂れなど、実際に伝えられているものは、本ストーリーに出てきます架空の場所、地区とは一切関係はございませんことをご了承くださいませ。

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