12:圧倒されっぱなし②
~~~~~
「お待たせ致しました」
そこに置かれたのは美味しそうなケーキや飲み物の数々。
全部に花が咲いて見えるのは俺だけか?
「わぁ!お花が咲いているみたい……」
どうも俺だけじゃなかったみたいだ。
「それにしても、これって全部花から出来てんじゃねぇのか?そのくらいすげぇな!」
陽輝の言う通り、一個一個が本物みたいで食べるのがもったいないな……。
パシャパシャ
「ちょっとごめん!皆のも撮らせて!!」
「あぁ」
「いいぜ!」
「俺たちも撮るか?」
「そうだな。後で祐哉のも撮らせろよ」
「あぁ。もちろん俺にも撮らせろよ?笑」
「当然だろ笑笑」
写真撮影会も終わった所で……
『いただきます!』
「んめぇ!!何だこれ!?」
「!?!?お花の香りが凄いわ!!とっても香りが良い……」
「いや、ほんと」
「な。ほんとに、いや、マジで此処すげぇよ!!」
陽輝なんか美味しすぎて絶叫しちゃってるしなww
「なぁ見てくんね?カプチーノの柄が花なのは良いんだけどさ、その緻密さ!凄くない!?なぁ!?俺も出来るようになりたいなぁ、、」
「祐哉なら練習したら出来るようになるわよ」
「ありがと笑けど、どうやってしてんだろ?カフェのバイト此処でしてぇ……ボソッ」
「でも、さすがに募集はしてないんじゃないの?だって、こんだけ繁盛してるんだし、、」
「だよなぁ、、」
「あっ!ご、ごめん」
「気にしてないから、大丈夫だよ」
「うん、、」
「祐哉と有紗、そういえばさぁ、店員さんの対応とかも凄く良いよな」
『うんうん』
陽輝がそう言うのには訳があって……
俺たちが此処に来て席まで案内して貰った後、有紗は庭に咲いている花を見ていたんだ。
そして、
「うわぁ、、このお花綺麗……。何て名前なんだろう……」
と言うと、店員さんが
「あぁ、このお花の名前はライラックと言うんですよ。可愛くてきれいなお花ですよね。私も大好きです」
「へぇ、何だか面白い名前ですね」
「あ!やっぱりそう思いますか!?私も初め聞いた時何この名前ー!?って思いましたもん!!」
(以下略)
というような感じでさりげなく名前を教えてくれていたんだ。
かっこいいよな!
ちなみに、その店員さんの名前は
〜〜〜〜〜
「ふぅ、美味しかったねー!!」
『うんうん』
「じゃあ帰ろうか」
「えぇー!!もう帰るの!?バァカ祐哉!」
口の悪さはやっぱり相変わらず変わってなかったのか……。
「まぁまぁまぁ、また来ような」
「絶対なんだからね!」
「はーい」
なんとか有紗を宥める事に成功した。
うん。
よくやった、俺。
一人で満足していると、突然有紗が……
「あーーー!!!!」
と叫んだ。
俺たち二人は何事かと不審に思い、近寄ってみた。
すると、そこにあったのは……
——ある意味、人生を変えた一つの出来事でもあったと言ってもいいかもしれない——
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