【予告】【不純異性行為】目撃と密告と復讐のサイドストーリーに続くお話の一部分

【龍次郎編】


夜中に目が覚めたけど、凛は隣に眠ってなかった。俺は、起き上がってキッチンに向かった。


「どうして、私は赤ちゃんが出来ないの!みんな、こんなに出来て…。死んだら出来るのかな?」


俺は、凛の言葉に心臓が痛んだ。追い詰めてる。俺は、凛を…。


「ドラマも映画もネットも小説も漫画も、簡単に妊娠してるじゃない!何で、私は出来ないのよ。何で、簡単に出来ない人の話しはないのよ」


凛が苦しんでるのがわかってる。でも、俺はまだ赤ちゃんを諦められなかった。


「早く生まれ変わればいいんだよ!そしたら、私、赤ちゃん産めるんだ。こんな人生なんかいらないもん。欲しくないもん。選んでないもん」


凛は、棚から何かを探してる。直感で、俺は凛が死のうとしてるって感じた。


「はぁーぁ!トイレ」


わざと、デカイ声を出してドアを開けた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【凛太郎編】


初めて、あの人を見つけた時……。

僕の胸は、ズキズキと傷んだ。

いつか、声をかけたいと思いながらも時間だけが過ぎていく。


子供は苦手なのかな?

牛乳を買い忘れたんだね。今日は、元気ないみたいだな……。


僕の頭の中は、あの人でいっぱいだった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【相沢編】


「やっぱり、星村君のスクープを撮ったのはお前だったか……」


「悪いな!ゲスい事したって飯食わなきゃいけなくてな」


そいつは、ピーンと弾いて蓋を開けたライターで煙草に火をつけた。


「相変わらずだな」


「相沢。お前はいいよな……。夢が追えてるわけだろ?他人の夢であったってさ……乗っかっていけるだけ幸せだな」


「だったら……」


「相沢もしつこいね。俺は、そっち側には行かないって話しただろ?もう、こりごりなんだよ」


「また、金で動いたのか?」


俺は、週刊誌の記事に載せるという写真を見せられた。


「SNOWROSEを恨んでる人間はいくらでもいるって事だよ」


「いくらでもか……。それって……」


「悪いけど、俺は忙しいんだ。来週の週刊誌楽しみにしといてくれ」


「待て……もしも、あの時……」


「お前と昔話を語ってる暇なんてないんだよ」


俺の言葉をはねのけてそいつは去って行こうとする。俺は、ちゃんと話したくて腕を掴んだ。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【○○編】


「タク……」


「り……」


いけないとわかっていながら、またこうやって溺れていくんだと思う。


そうやって、身体中に刻み付けたら……。


もしかして、何かがかわるかも知れない気がするんだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【理沙編】


「あのね……凛ちゃん」


「どうしたの?」


「実はね……」


SNOWROSEのPV撮影に参加した帰り道。

私は、凛ちゃんと久しぶりに話す。


「凛ちゃんにこんな事話すべきじゃないかもしれない。だけど、もうどうしたらいいのかわからなくて……」


凛ちゃんの優しい目に涙が溢れていく。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


新しいお話は、ゆっくり更新中。


ただいま、皆月龍次郎のお話を載せています。



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