朝御飯と日課と出発

キッチンで立って食べてもよかったけど、それはなんとなく駄目な気がした。私は、ダイニングの椅子に座る。


「いただきます」


美味しいけど、不味い。だから、急いで食べてる。正確に言うと、急いで食べていなくてもそうなるが正しいのだ。


「ごちそうさまでした」


いつもなら、20分以上はかかる朝食が5分以上も短かった。そして、食べなくてもよかったかもと思うぐらいだった。私は、トレーを下げる。お皿を洗って、片付ける。ゆっくりしたい気持ちを抱えながらも、いつものように掃除機をかける。洗面所に行くと洗濯が終わっていた。洗濯を干してから、またリビングに行く。ソファーに掃除機をかけたりもする。


「終わったー」


私は、掃除機を直してからいったん二階に上がった。水入れを持って降りる。部屋着のポケットにスマホも入れた。キッチンで水入れを洗ってから、スマホを見る。


【おはよう!12時だから、11時半には、凛ちゃんの家がある駅でいいかな?】


【大丈夫】


【了解】


理沙ちゃんから、メッセージがきていて返した。スマホの時計を見ると九時を回った所だった。ソファーで、一時間ぐらいゴロゴロしてから用意しようかなー。私は、ソファーに寝転がった。いつものベッドじゃないから、よく眠れたつもりでも、寝不足だった私は一時間ぐらい眠ってしまっていた。


「寝ちゃった」


何だかスッキリしていた。解決したら、龍ちゃんとの未来の話をたくさんしたい。私は、ゆっくり起き上がる。洗面所に行って、歯磨きをして顔を洗ってオールインワンをつける。キッチンで水を飲んでから、寝室に行って化粧をする。少さな化粧をポーチを鞄にいれる。黒のズボンと薄い黄色のブラウスを着た。白と黒でもよかったけど、何となく黄色を選んだ。少しだけ、大きさのあるバックに交換する。


行かなきゃ!時計をつけて、立ち上がった。帰ってきてからでいいよね。私は、火の元を確認してから家を出る。


ガチャガチャ…鍵を確認してから、急いで、駅に向かう。


駅に着くと理沙ちゃんは、もう着いていた。


「凛ちゃん」


「ごめんね、遅れたよね」


「ううん、理沙も今、来たから!はい、切符」


「ありがとう!」


財布を出そうとした私を理沙ちゃんが止める。


「それぐらい、いいよ」


「ありがとう」


私は、理沙ちゃんと改札を抜けて歩き出す。


「どんな人かな?」


理沙ちゃんは、そう言いながら私を見つめる。


「二十歳ぐらいの女の子?」


「えっ?若くない」


「うん。でも、声がそんな感じだったでしょ?」


「まあ、確かに…。そうだったかも」


理沙ちゃんは、そう言いながら眉間に皺を寄せていた。ホームに降りると、電車が止まっていた。いつもなら、ラッキーって思うのに…。嫌な予感がしていた。何かよくない事が起きるような気がしていた。

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