適当に…

私は、ゆっくりと起き上がった。部屋着を持って一階に降りる。何も考えなくても、寝る前にパジャマに着替えるのはしみついているらしい。寝室に寄って、小さなランドリーバックから龍ちゃんの部屋着を取り出して洗面所に向かった。洗濯機に放り込む。私は、うがいをしてキッチンに行く。水を飲んでから、シャワーを先に浴びるか、朝御飯を食べるかを悩んでいた。10分ほど、ぼんやりしてシャワーを浴びる事に決めた。朝から、清々しかった。今日で、全てがハッキリするとわかるだけで嬉しかった。龍ちゃんと二度も朝を過ごさなかった。そんな罪悪感も、今日で終わり。私は、髪を洗って、体を丁寧に洗ってから出る。体を綺麗に拭いて、バスタオルを洗濯機に放り込んだ。小さなタオルで、髪の毛の水分をとりドライヤーで髪を乾かした。そのタオルもいれて、洗濯機のスイッチを押した。今日は、出掛けるから…。お風呂場に干していこう。浴室乾燥機は、ついてはいないけれど…。磁石で棹をつけれる便利なグッズを龍ちゃんが見つけてくれた。そのお陰で雨の日にお風呂場に洗濯物が干せるようになって便利になった。私は、キッチンに行くと水を飲む。「そんな嘘の水の話に騙されて」と両親には、散々怒られたけれど…。私は、龍ちゃんに相談して、納得して有名ではない会社の浄水器を取り付けた。でも、意外と水が美味しくて二人とも気に入っていた。体の中に染み渡る気がして美味しい。私は、鉄瓶でお水を沸かす。鉄が大事だからと妊活を初めてすぐに母親が送りつけてきた。結構大変な存在だった。少しだけ錆びたりもした。だけど、今は何とか使えるようになった。後で、鉄玉子と呼ばれるものを見つけた時は龍ちゃんにこっちの方がよかったよねと愚痴ったりした。今では、なくてはならない存在だ。味噌汁を飲む為に、これで沸かして小鍋にうつしたり。黒豆茶を作る時も同じ作業を繰り返す。900ほどしか沸かないけれど…。これ以上になると重くて使わなかっただろうから…。この容量で、よかったんだと思う。お湯が沸いたのを確認してからマグカップに注いだ。冷凍庫に作り置きしている味噌玉を放り込んだ。スプーンで味噌を溶かしながら混ぜる。


昨日、連絡がきた人はかけてこなかったのだろうか?私は、ご飯をお茶碗にいれる。一人だから、適当でいいやー。冷蔵庫から紫蘇の梅干しと納豆を取り出した。納豆のパックを開けて、梅干しをいれて潰しながらかき混ぜる。それらをトレーにのせて、ダイニングに行く。

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