私だよ…【カクヨム版】

俺は、凛の弱い場所を探す。


「んっ」


その声に、凛を抱えて床に寝かせる。


「拓夢」


俺は、凛の服の背中に手を入れてブラジャーのホックを外す。中学二年のあの日、何度もシュミレーションした。市川優愛いちかわゆりさんにこうする事を…。俺は、あの出来事の前の日に彼女に告白していた。先輩にされた次の日市川さんから答えが返ってきた。


【星村君、よろしくお願いします】


俺は、告白しておきながら彼女を振った。


【星村君、どうして?】


彼女は、泣いていた。汚れたから何て言えなかった。


「市川さん」


俺は、ポソっと呟いた。凛は、ニコッて笑ってくれる。


「ごめん」


「ううん」


俺は、凛のブラウスを脱がせる。凛は、恥ずかしそうにブラジャーを押さえてる。


「見せて」


「うん」


凛は、優しい人。俺の為にさっきからこんな風にしてくれてる。


「初めてだから、優しくして」


凛は、そう言って俺の頬に手を当ててくる。


「優しくする」


「うん」


俺の初めてをやり直そうとしてくれてるのが伝わる。俺は、凛のブラジャーを外して胸に手をやる。


「拓夢…」


「俺の初めては、凛だよ」


「うん」


「上書きしたい!全部、全部、凛で…。上書きしたい」


「して…」


凛は、そう言って頬の涙を拭ってくれるように親指を動かしてる。俺は、その手を掴んだ。


「恥ずかしい」


凛は、そう言って反対の手で顔を隠す。


「見せて、ちゃんと全部」


俺は、そう言って凛の左手を掴んだ。


「意地悪しないで」


凛は、モジモジと足を動かした。


「こうして欲しかったんでしょ?」


俺は、凛の弱い場所を…。

凛は、右手も左手も使えなくて…。苦しそうな顔をしながら、腰をくねらせてる。可愛すぎる。


「声、出していいよ」


「う、んっ…」


凛は、初めてを演じてくれてる。


「それ、怖い」


「大丈夫、俺に任せて」


凛は、俺の言葉に頷いた。俺は、避妊具を取ってつける。凛は、左手で床を掴もうとしてる。


「そんなの怖い」


「大丈夫、ゆっくりするから」


凛は、初めてを思い出してくれてるのがわかる。頭の中の引き出しから、引っ張り出してくれてる。俺のワガママの為に…。


「痛い、怖い」


「大丈夫だよ!ゆっくり呼吸して」


「スー、ハー」


「そう!キスしようか?」


凛は、優しく頷いてくれる。俺は、優しく凛にキスをして、もっと愛を注ぎ込む。


「んっ」


俺は、凛の頭を撫でながら…。

凛ともっと愛を奏でていく。


「拓…夢」


「凛」


俺と凛は、同時に果てた。拭いきれない嫌悪感が、綺麗に流されたのを感じる。

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